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6月27日 メディア・リテラシーの日

 6月27日はメディア・リテラシーの日。報道機関におけるコンプライアンスの基軸として、メディア・リテラシー活動に取り組むと宣言している長野県長野市に本社を置くテレビ信州が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、1994年6月27日に起きた「松本サリン事件」が活動を始める起点であることから、6月27日とした。

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 メディアリテラシー、すなわちメディアの情報をどのように理解し、評価し、利用するかという能力は、現代社会において極めて重要なスキルです。メディアは私たちの日常生活に深く根ざしており、情報の源泉であると同時に、意見形成の場でもあります。しかし、このメディアの海には正確な情報もあれば、誤情報や偏見を含む情報も溢れています。この複雑な環境で自分自身を守り、賢明な情報消費者であるためには、メディアリテラシーが不可欠です。

 メディアリテラシーの重要性を批評する上で、まず指摘すべきは、情報の選別能力の必要性です。現代のメディア環境は、情報の量が膨大であり、そのすべてを消費することは不可能です。したがって、信頼できる情報源を選び出し、情報を批判的に評価する能力が求められます。この能力なしには、誤情報やフェイクニュースに簡単に惑わされてしまうリスクが高まります。

 さらに、メディアリテラシーは単に情報を選ぶだけでなく、その情報がいかにして生み出され、どのような目的で共有されているのかを理解することも含まれます。メディアの背後にある意図や偏見を見抜き、メディアが社会に及ぼす影響を考慮に入れることができる人々は、より深いレベルで情報を消化し、自らの意見を形成することができます。

 しかし、メディアリテラシー教育にはまだ課題があります。教育現場ではこのスキルが十分に重視されていない場合が多く、社会全体での理解と実践の促進が必要です。また、デジタルメディアの発展に伴い、新しい形式のメディアが続々と登場していますが、これらに対応するメディアリテラシーの指導方法や理論の発展は追いついていないのが現状です。

 メディアリテラシーの向上は、情報過多の時代を生きる私たちにとって、自らを守り、賢明な判断を下すための鍵です。メディアを通じて情報を取り入れる際には、常に批判的な目を持ち、情報の真偽を見極め、その影響を深く考えることが求められます。この能力を身につけ、磨き続けることで、私たちはより豊かで、意味のあるメディア生活を送ることができるでしょう。

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