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6月30日 リンパの日

 6月30日はリンパの日。美と健康のために正しい生活習慣やケアによって、リンパの流れをよくする術を普及させることを目的に、一般社団法人日本リンパ協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、リンパの流れが悪いと身体がむくみやすくなることから(6)(3)ゼロ(0)」の語呂合わせで、6月30日とした。

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 リンパとは、生体の健康維持に欠かせない、非常に重要な体液の一つです。毛細血管から漏れ出た液体が細胞間を流れ、最終的にはリンパ管を通じて血液循環系へと戻される過程で、リンパ液として知られるこの体液が形成されます。リンパ液は主に血漿成分からなり、一般的にはアルカリ性の黄色の漿液性液体であると言われています。このリンパ液は、リンパ管の中を流れるものと細胞間質液(間質リンパ)という二つの形態がありますが、基本的にはこれらは同じものとして扱われます。ただし、その濃度には違いがあります。

 リンパ液の主な役割は、身体の防御機構のサポートと、栄養素や廃棄物の輸送です。リンパ液の中にはリンパ球という白血球の一種が含まれており、これが全身を巡ることで、病原体や異物に対する免疫応答を助けます。また、リンパ節を通過する過程でリンパ球の量は増加し、リンパ節では異物が捕捉され、免疫反応が活性化されます。このようにリンパ系は、身体の免疫系と密接に関わっているのです。

 リンパ液は血液と比較してタンパク質の含有量が少なく、その膠質浸透圧の差によって細胞間質液が静脈に戻されることになります。また、筋肉の動きはリンパ液の流れを促進し、タンパク質や異物がリンパ管へと移動する手助けをします。消化管からのリンパは脂肪球を含むために乳白色を呈し、これを乳糜と呼びます。リンパはまた、凝固因子を含むために生体外では凝固する特性がありますが、血液ほどの凝固能力はありません。

 リンパ液の流れは主に二つの大きな本幹、すなわち右リンパ本幹と胸管を通じて行われます。右リンパ本幹は右上半身から、胸管は左上半身および下半身からのリンパを集め、最終的には静脈系に戻されます。このシステム全体が、体内のバランスを保ち、健康を維持するために不可欠な役割を果たしています。

 リンパについて知ることは、私たちの健康を理解し、維持する上で非常に重要です。この微細ながら強力な流れが、日々私たちの身体を守り、栄養を運び、不要なものを排除するために静かに働いているのです。リンパの流れが妨げられることで起こる様々な健康問題を防ぐためにも、リンパ系の働きについての理解を深めることが、健康な生活を送る上での鍵となります。

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