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7月1日 テレビ時代劇の日

 7月1日はオールインワンゲルの日。テレビ時代劇の魅力を多くの人に知ってもらおうと、時代劇だけを放送する日本で唯一のチャンネル「時代劇専門チャンネル」(日本映画放送株式会社)が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、1953年(昭和28年)7月1日に、日本で初めて時代劇テレビシリーズ「半七捕物帖」がNHKで放送されたことから、7月1日とした。

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 テレビ時代劇は、日本のテレビドラマのジャンルの一つであり、主に日本の歴史や文学作品を原作とした、過去の時代を舞台にしたドラマです。これらの作品は、歴史的な出来事や人物を題材にしながら、剣術や武士道などの日本古来の文化や価値観を色濃く反映しています。

 テレビ時代劇は、1953年のNHKテレビ開局と同時にスタートし、日本のテレビ文化に深く根ざしたジャンルです。初期のテレビ時代劇は生放送が主流で、『半七捕物帳』がテレビ初の時代劇として記憶されています。その後、民放初の時代劇となった『エノケンの水戸黄門漫遊記』をはじめ、『赤胴鈴之助』や『猿飛佐助』など、子ども向けの作品も多く制作されました。

 テレビ時代劇の黄金時代は、中村竹弥をはじめとするスター俳優が数多く活躍した1950年代後半から1960年代にかけてです。この時期、『江戸の影法師』や『右門捕物帳』などの作品が人気を博し、時代劇はテレビの主要コンテンツとなりました。また、忍者をテーマにした『隠密剣士』など、新しい試みによってジャンルの可能性を広げていきました。

 1963年にはNHKが大河ドラマ『花の生涯』を放送開始し、以降、『赤穂浪士』や『太閤記』など、年に1作品のペースで歴史上の重要な出来事や人物を描いた壮大な作品を生み出し、テレビ時代劇の新たな地平を開きました。

 しかし、1980年代に入ると、トレンディドラマの台頭や視聴者の嗜好の変化により、テレビ時代劇の制作は減少傾向にあります。それでも『水戸黄門』や『大岡越前』などの長寿番組が視聴者に愛され続け、1990年代から2000年代にかけては、BSデジタル放送やCS放送での新作時代劇の放送が増加しました。

 2000年代以降、製作環境や技術の進化により、時代劇映画の製作・公開が微増し、時代劇は映画へと再びシフトしています。また、デジタル技術の進歩により、バーチャルプロダクションなどの新しい撮影手法が時代劇制作にも導入されており、伝統と革新が融合した新たな時代劇の可能性が探求されています。

 テレビ時代劇は、その歴史的背景や人物像を通じて、日本人のアイデンティティや伝統文化への理解を深める重要な役割を果たしています。今後も進化を続けるテレビ時代劇から目が離せません。

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