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7月2日 たわしの日

たわしの日

 7月2日はたわしの日。たわし製品の販売促進を目的に、「亀の子束子(かめのこたわし)」を中心とした様々な掃除用品などを製造している株式会社亀の子束子西尾商店が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、1915年(大正4年)7月2日に「亀の子束子」が特許を取得したことから、7月2日とした。

亀の子たわしの豆知識

 その名前は形が亀に似ていること、亀は長寿で縁起が良く水にも縁があることなどにより親しみやすい亀の子とした。

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 亀の子束子は、その誕生から100年以上の長きにわたって、多くの家庭で愛用され続けています。この長い歴史の背後には、高い技術を持つ熟練職人の手によって、厳選された素材から一つ一つ丁寧に作られる、確かな品質へのこだわりがあります。また、製造過程においては、出荷前には一つの束子に対して20項目以上の厳しい最終検査を実施し、その信頼できる品質が消費者に長く支持される理由となっています。

 亀の子束子では、3種類の天然繊維、すなわちパーム(ココナッツ繊維)、シュロ、そしてサイザル麻を、それぞれの特性に応じた用途に適したたわしの製造に用いています。パームは適度な硬さが特徴で、汚れを掻きだすのに適していますが、繊維が強いため傷つきやすい素材には不向きです。一方で、シュロは強度と柔軟性を兼ね備え、細かい部分の洗浄に最適であり、木のまな板洗いに特に推奨されています。最後に、サイザル麻は柔らかく高い吸水性を持ち、身体やテフロン加工のフライパンなどを傷つけずに洗うのに適しています。これらの繊維は、職人によって選び抜かれ、用途に応じて丁寧に製造されています。

 亀の子束子のもう一つの特長は、その経済性と環境への配慮です。良質な製品は長期間にわたって使用することができ、経済的負担を軽減するだけでなく、使い捨てを減らすことで環境保護にも貢献しています。また、このたわしは、繊維一本一本の点で洗う特性を持ち、ザルの穴やまな板の包丁傷など、細かい部分の汚れを効果的に取り除くことができます。天然繊維で適度な硬さを持つため、食材の下処理にも適している点も、多くの利用者から高く評価されています。

 そんな亀の子束子が誕生した背景には、初代社長西尾正左衛門の革新的なアイデアと、女性が使いやすい形状やサイズを追求した研究開発の歴史があります。また、名称の「亀の子」には、長寿や縁起の良さ、水に関連する生き物である亀をモチーフにした親しみやすさが込められています。商品の普及に向けた西尾正左衛門の努力により、亀の子束子は多くの人々に認知され、愛される製品へと成長しました。

 亀の子束子の継続的な人気は、品質への信頼、経済性、環境への配慮、そして長い歴史と伝統に裏打ちされた製品への愛着によるものです。これからも、その信頼される品質を守り続け、多くの家庭での生活を支え続けることでしょう。