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7月10日 くにさき七島藺の日

くにさき七島藺の日
引用元:くにさき七島藺(七島イ)振興会

 7月10日はくにさき七島藺(しっとうい)の日。耐久性はイ草の数倍と言われ、若草のような優しい香りを持つ七島藺を広くPRして産地の振興を図ることを目的に、大分県国東半島に位置する国東市が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、七島藺を国東地方では「しっとう」と呼ぶことから、(7)とう(10)」の語呂合わせで、7月10日とした。

七島藺とは

 国内では本州南部から沖縄にかけて生えている植物で、主に畳の原料として使われる。七島藺という名称はトカラ列島が原産地であり、当時住民が住んでいた島が7つあったところから名付けられた。七島藺で作られた畳表は「くにさき七島藺表」と呼ばれ、農林水産省の地理的表示に登録されている。
「シチトウ」「琉球藺(リュウキュウイ)」などとも呼ばれる。

◆◆◆

 七島藺は、畳の材料として用いられ、い草とは異なり断面が三角形をしています。江戸初期に豊後(大分県)に伝来し、琉球(現・沖縄県)からトカラ列島を経由して大分に持ち込まれました。この伝来は、橋本五郎右衛門という若き商人が琉球から密航して苗を持ち帰ったとされ、七島藺の栽培と利用が始まったと伝えられています。

 その後、七島藺は大分県内で広く栽培され、特定の商人と農家による契約栽培が普及しました。この取引形態は、七島藺の商業的な価値を高め、藩政時代には藩の財政に大きく貢献した背景があります。七島藺の生産は明治、大正、昭和を通じて全国に広がりましたが、生活様式の変化や農業環境の変化により衰退の一途を辿っています。

 七島藺の歴史は、地域産業と文化の重要な一面を形成しており、その伝統的な価値と現代社会での役割を再評価することが、地域の文化遺産保護につながる重要な一歩となるでしょう。

地理的表示とは

 ある商品の品質や評価が、その生産地の気候や風土などの特性に由来する場合、その商品の原産地名(地理的表示)を知的財産として保護する制度。

記念日とかいろいろ

地方自治体が作った記念日