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7月14日 ゼラチンの日

ゼラチンの日
引用元:GMJ

 7月14日はゼラチンの日。ヨーロッパで生まれ、さまざまな用途で使われるゼラチンの特性を広く認識してもらおうと、日本ゼラチン・コラーゲンペプチド工業組合が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、ゼラチンがフランス菓子と料理によく使われることからフランス革命の日である7月14日とした。

 また、この時期はゼラチンやゼリーの消費が増えることもその理由のひとつ。

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 ゼラチンは、動物の体を構成する繊維状のタンパク質、コラーゲンから作られる水溶性のタンパク質です。コラーゲン自体は水に溶けませんが、加熱して構造を分解することで、水に溶けやすいゼラチンに変化します。ゼラチンの顕著な特徴は、温度に応じて溶けたり固まったりする「ゾル化・ゲル化」を可逆的に行う性質を持っている点です。このユニークな性質により、ゼラチンは料理やお菓子作りのみならず、医療品や工業用品など、幅広い分野で活用されています。

 ゼラチンの生産においては、その大半が牛や豚などの家畜の骨や皮から抽出されることが一般的です。これらの原料から抽出されるゼラチンは、安定した品質と生産量が確保されているため、多くの製品に利用されています。しかしながら、宗教的な理由やアレルギーなどの理由で牛や豚由来のゼラチンの使用を避けたい人もいます。このような背景から、魚のウロコや皮から抽出されるフィッシュゼラチンのような、新しい原料を用いたゼラチンの開発にも積極的に取り組まれています。フィッシュゼラチンは、特にハラールやコーシャの食品規格に適合しやすい特性を持っており、多様化する消費者のニーズに応えるための選択肢の一つとして注目されています。

 ゼラチンの応用は非常に広範で、食品業界ではゼリー、マシュマロ、アイスクリーム、ヨーグルトなどの製造に不可欠です。また、医薬品業界では、カプセルの原料や医薬品のコーティング、医療用の止血剤などに使用されています。工業分野では、写真フィルムの製造や紙の品質向上など、さまざまな製品の品質向上や機能性向上に貢献しています。

 ゼラチンは、その多様な用途と安全性から、今後もさまざまな分野での需要が見込まれます。また、環境への配慮や倫理的な観点から、持続可能で動物福祉に配慮した原料からのゼラチン生産に向けた研究開発も重要な課題となっています。

コラーゲンの豆知識

 コラーゲンとは、たんぱく質の一種。人間の体は、およそ20%がタンパク質でできているが、そのタンパク質のおよそ30%をコラーゲンが占めている。コラーゲンが肌のうるおいに繋がるという話は、この体全体に占める割合の多さから来ているようだが、コラーゲンを食べても一度別の物質に分解されてから吸収されるため、コラーゲンのまま吸収されることはなく、また、分解・吸収された物質が体内で再びコラーゲンの合成に利用されるかどうかも実は良く分かっていない。

 ちなみにゼラチンとは、コラーゲンを加熱してその性質を変えた物質のことで、温かいお湯に溶け、冷やすとゼリー状に固まる性質を持っている。つまりゼラチンはコラーゲンの一種。

記念日とかいろいろ

日本ゼラチン・コラーゲンペプチド工業組合が作った記念日