7月15日 内航船の日
7月15日は内航船の日。内航船の存在を広く社会にアピールするとともに、海上勤務の船員からも陸上社会との繋がりを大切にして、海上物流の社会的な意義を再確認するために、全日本内航船員の会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、「
内航船とは
日本国内の貨物輸送だけに使用される船のこと。これに対して外国の港にも寄港する船は外航船(外国船)と呼ばれている。
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内航海運は、日本国内の港同士を結び、産業基盤となる資材や日常生活に必要不可欠な物資の輸送を担っています。鉄鋼、セメント、石油製品から食料品、日用品に至るまで、幅広い貨物が内航船によって運ばれ、我々の生活と産業の繁栄に寄与しています。令和元年度のデータによれば、内航海運による年間の輸送量は約3億0,608万トンにも上り、その平均輸送距離は503キロメートルと、自動車輸送の約9倍にも及びます。これは内航海運が長距離・大量輸送に特に適しており、輸送シェア全体の約4割を占めていることを示しています。
内航海運の重要性は、単に輸送能力の高さにとどまりません。一度に大量の貨物を運ぶことができる内航船は、地球環境への負荷を抑えるという点で、他の輸送手段と比較しても非常に効率的です。燃料効率の良さや二酸化炭素排出量の少なさは、地球温暖化対策の観点からも重要な意味を持ち、内航海運は環境に優しい輸送手段としての役割を果たしています。
内航海運は、国内輸送の中核を担うだけでなく、持続可能な社会の実現に向けた重要な鍵となっています。大量の貨物を効率的に、かつ環境負荷を低く抑えて輸送できる能力は、日本の経済活動だけでなく、地球環境の保全にも貢献しています。今後も内航海運のさらなる発展とともに、地球環境にやさしい輸送機関としての役割が期待されています。