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~今日は何の日?~

7月7日 手織りの日

 7月7日は手織りの日。古くから全国各地で行われてきた手織りの継承者の減少や安価な既製品の普及で急速に廃れていることを危惧し、改めて手織りの存在を多くの人に知ってもらい手織り文化の発展に繋げようと、手織り教室の手織適塾SAORIを全国で展開する株式会社SAORIが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、七夕伝説で機織りに秀でた「織姫」が、年に一度「彦星」と逢うために機織りを休む日が七夕の日とされていることから、7月7日とした。

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 手織りは、糸を用いて布やテキスタイルを作り出す伝統的な技術であり、世界中の様々な文化で古くから行われてきました。この技法は、糸を縦(たていと、経糸)と横(よこいと、緯糸)に交互に組み合わせることで布地を形成します。手織りの魅力は、作り手の個性や技術、文化が反映されることにあり、織りなす布一つ一つに、その地域の歴史や伝統、ストーリーが織り込まれています。

 日本においても、全国各地で様々な手織りの技術が受け継がれており、それぞれの地域で独自の発展を遂げてきました。例えば、奄美大島の大島紬、岡山県の倉敷帆布、新潟県の越後上布など、地域ごとに特色ある織物が生み出されています。これらの手織り製品は、使うほどに身体に馴染み、織り手の温もりや思いが伝わるため、多くの人々に愛されています。

 手織りはただ布を生産するだけでなく、そのプロセス自体にも大きな価値があります。織り手は、織ることによって精神的な充足感を得ることができ、また、手織りを通じてコミュニティが形成されることもあります。現代では、機械織りによる大量生産が主流となっていますが、手織りの持つ独自の美しさや温かみ、物語は、機械では決して再現できないものです。このため、手織りは今なお多くの人々にとって特別な価値を持ち続けており、伝統技術として守り、育てていくことが重要視されています。

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