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8月1日 パーマの日

 8月1日はパーマの日。全国のヘアサロンが一体となって、パーマ(カールヘアスタイル)の魅力を発信することを目的に、日本パーマ協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(8)ーマ(1)いね」という語呂合わせから、8月1日とした。

パーマの豆知識

パーマの日

 半永久的なウェーブという意味の英語"permanent wave(パーマネントウェーブ)"を略して、パーマ。化学反応を用いて毛髪に人工的な縮毛を形成する美容技術、またはそれによって得られる髪型のこと。ヘアーアイロンやヘアドライヤーで作る一時的なウェーブに対し、水に濡らしても半永久的(permanent)に形の崩れないウェーブ」という意味から生まれた言葉。ちなみに、パーマをかけた日に洗うと取れる、というのはデマ。

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 パーマネントウェーブ、通称パーマは、毛髪に永続的なウェーブやカールを形成する美容技術です。この技術の起源は20世紀初頭にさかのぼり、ドイツ人のカール・ネスラーによって考案されました。彼がアフリカでの旅行中に見た、小枝に毛髪を巻きつけ泥を塗り太陽で乾かすことでウェーブが形成されるという現象にヒントを得て開発されました。初期のパーマ技術は、ホウ砂と高熱を用いる「ネッスルウェーブ」として知られ、アメリカで広く普及しました。

 パーマの化学的原理は、チオール基を持つ薬剤を用いて毛髪内のシスチン結合を還元・酸化させ、毛髪の構造・形状を変化させて固定します。1940年代にはチオグリコール酸を用いた現代のパーマの原型がアメリカで開発され、加熱を必要としない「コールドパーマ」として現在に至るまで主流の技術となっています。この技術の進化により、様々な種類のパーマ液が商品化され、現在ではチオグリコール酸やシステインだけでなく、システアミンやラクトンチオールを還元剤とした化粧品分類のパーマ液も登場しています。

 パーマは、一時的なヘアスタイリングと異なり、水に濡れても元の形状に戻る「永久的なウェーブ」を提供します。しかし、毛髪に与える化学的、物理的ストレスは避けられず、技術者の経験、知識、技術が重要です。適切な薬剤の選定と施術方法により、ダメージを最小限に抑えつつ、望むスタイルを実現できます。また、近年では、熱変成を利用するホットパーマや、クリープ作業や空気酸化を活用した新しいシステムも登場しており、パーマ技術はさらに進化を遂げています。

 パーマには医薬部外品と化粧品の二つの分類がありますが、これは主に法律上の分類であり、安全性や髪への影響に直接的な差はありません。大切なのは、使用する薬剤が持つ長所を生かしつつ、毛髪へのダメージを最小限に留めることです。パーマ技術の選択は、求めるスタイルや毛髪の状態、および技術者の提案により決定されます。理美容師の技術と良心が、美しいパーマスタイルを実現するための鍵となるのです。

記念日とかいろいろ