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~今日は何の日?~

8月9日 ながさき平和の日(長崎市)

 8月9日はながさき平和の日(長崎市)。1945年(昭和20年)8月9日、午前11時2分、アメリカ軍のB29爆撃機ボックス・カー号により原子爆弾が長崎に投下され、約7万人もの尊い命が奪われた。この原子爆弾により犠牲となった多くの人々の霊を慰め、世界平和を祈る日として長崎市では「ながさき平和の日」としている。

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 1945年8月9日の長崎への原子爆弾投下は、人類史上二度目の原子爆弾使用であり、終戦間近の日本に対して行われた壊滅的な攻撃でした。この日、アメリカ軍のB29爆撃機「ボックスカー」号から投下された原子爆弾「ファットマン」は、長崎市の上空約500メートルで爆発し、瞬時に街は壊滅的な被害を受けました。爆心地を中心に、広範囲にわたり家屋が破壊され、多くの人々が亡くなりました。公式な統計によれば、死者は約7万人にのぼり、さらに多くの人が重いやけどや放射線障害に苦しみました。

 原子爆弾投下は、戦争の残酷さと核兵器の脅威を世界に示しました。長崎と広島の悲劇は、核兵器のない世界への願いと、平和への希求を促進する大きな動機となっています。被爆地長崎は、平和のシンボルとして、核兵器廃絶と世界平和を訴え続ける場となり、毎年8月9日には多くの人々がこの日の犠牲者を追悼し、平和への祈りを捧げます。

 長崎に投下された原子爆弾によって失われた命や、生き残った被爆者が直面した苦難は、核兵器の非人道性を物語っています。その記憶を風化させることなく、後世に伝え、平和教育の一環としても重要な意味を持っています。戦争の悲惨さを忘れず、平和を願う心を持ち続けることが、未来への責任であるといえるでしょう。