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~今日は何の日?~

8月10日 バリ取りの日

 8月10日はバリ取りの日。金属やプラスチックなどの素材を加工する際に出る素材の出っ張りである「バリ」。その「バリ取り」に対する意識改革を推進するために、「バリ取り」を独自開発の技術で自動化、効率化を進めている株式会社ジーベックテクノロジーが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(8)(10)り」の語呂合わせから、8月10日とした。

 バリ取り自動化100%実現への決意を新たにするとともに、ユーザの人達が、バリ取りの効率化・品質安定化を意識する日、バリ取りに懸命に取り組まれている人への感謝の意を表す日としている。

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 バリとは、金属や樹脂、木材などの加工過程において不意に生じる突起物や余分な部分を指します。これは加工品の辺や角に形成されることが多く、加工時の切削、鋳造、成型などの工程で発生します。日本工業規格(JIS)では、「かどのエッジにおける幾何学的な形状の外側の残留物」と定義されており、これが機械加工や成形工程における部品上の残留物とされています。

 バリの主な発生原因は、型の隙間から素材が漏れ出ることや、切削工具の精度不足、摩耗によるものです。また、鋳造の際に型合わせの不精密さからもバリが生成されます。このようなバリは製品の品質低下を招くため、バリ取りと呼ばれる処理が必要になります。バリ取りは、ファイルやサンダー、専用のバリ取り工具を使用して行われ、製品の品質向上と安全性の確保に直結しています。

 バリの存在は多くの問題を引き起こします。組み付け工程においてはバリが原因で部品同士が正確にフィットしないことがあり、これが機能障害や組立不良を引き起こすことがあります。また、バリのある部品は使用中にバリが剥離し、内部の機械に損傷を与えたり、運動性能を低下させたりすることもあります。

 さらに、バリは安全上のリスクも高く、特に金属バリが鋭利な場合、製品の取り扱い中に使用者や作業者を切傷する可能性があります。これは製品のリコールや訴訟リスクを高める原因となり得るため、製造業者にとっては重大な品質管理の課題となっています。

 バリ除去技術は、これらの問題を解決するために重要であり、自動化技術やレーザー技術の進化により、より効率的で精密なバリ取りが可能になっています。今後も技術の進化とともに、バリ問題の更なる軽減が期待されています。

記念日とかいろいろ