8月19日 俳句記念日
8月19日は俳句記念日。句会などを通して、俳句の楽しさ、奥深さ、季節感の大切さなどを知ってもらうために、俳句作家の上野貴子氏が主宰するおしゃべりHAIKUの会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、「
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俳句は、日本発祥の定型詩で、五・七・五の音節構成を基本とする短詩です。その特徴は、季語を含むことで季節感を表現し、十七音の形式に収めることにあります。しかし、季語を持たない無季俳句や定型を逸脱する自由律俳句も存在し、俳句の定義は統一されていないのが現状です。
俳句の起源は平安時代に遡り、南北朝時代に連歌が成立したことにより、その発句が独立して俳句の形式が生まれました。江戸時代には俳諧としての地位を確立し、松尾芭蕉により芸術性が高い「蕉風」の俳句が生み出されました。明治時代には正岡子規によって俳句としての独立が図られ、「俳句」の語が普及しました。
俳句はその簡潔な形式と深い表現力で、瞬間的な風景や感情を切り取る技法を用いることが特徴です。句の中に季節を感じさせる季語を配し、切れ字を用いて句のリズムを整えることで、言葉越しに読者に直接的なイメージを伝えます。また、国際的にも評価され、日本だけでなく世界中の多くの言語で詠まれています。
日本の俳句結社では、句会を通じての創作活動が行われ、句の評価と共有が俳人たちの間で行われます。これは和歌や連句の伝統を受け継いだもので、俳句文化の共同体的性質を反映しています。俳句は、単なる詩形ではなく、日本の四季や自然、文化と深く結びついた芸術形式として、現代においてもその魅力を放ち続けています。