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8月28日 民放テレビスタートの日

民放テレビスタートの日

 8月28日は民放テレビスタートの日。1953年(昭和28年)8月28日、日本テレビが民間放送として初のテレビ放送を正式に始めた。このとき、テレビコマーシャルの第1号も誕生している。その作品は「精工舎の時計が正午をお知らせします」という30秒スポットだったが、フィルムが裏返しで、音も不明瞭だったとか。

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 民間放送、通称「民放」は、非政府組織によって運営される放送事業で、主に営利目的の私企業が運営しています。日本における民放は、広告収入を主な財源としており、国営放送や公共放送とは異なる運営体系を持っています。民放の日は、日本で初めての民間放送ラジオ局が予備免許を受けた1951年4月21日にちなんでいます。

 民放の歴史は、第二次世界大戦後にNHKの独占状態が解消され、多数の民間企業が放送業界に参入したことから始まります。初の民放テレビ局は1953年に開局した日本テレビ放送網であり、その後、1950年代から1960年代にかけて、多くのAMラジオおよびテレビ局が開局しました。これにより、日本全国に民放のネットワークが広がり、多様な放送内容が提供されるようになりました。

 デジタル化の波は、2003年に始まり、2012年までに完全なデジタル放送へと移行しました。この変革は、放送の高画質化、高音質化、および双方向性のサービス実現をもたらしました。また、AMラジオ放送に代わるワイドFMの開局や、V-Lowマルチメディア放送の開始など、ラジオ放送においても革新的な変化が見られます。

 衛星放送においても、NHKが1987年にアナログBS放送を開始したことを皮切りに、1990年代初頭から民放による有料放送が導入され、その後デジタル放送へと移行しました。これにより、より多様なチャンネルとサービスが提供されるようになり、視聴者に対して幅広い選択肢が提供されることとなりました。

 現代の民放は、地上波だけでなく衛星放送やインターネットを通じたサービスも含め、マルチメディア放送へとその形を広げています。特に4K、8K放送の開始は、画質の向上とともに放送技術の進化を象徴しており、これからの放送業界の発展に大きな影響を与えています。

 このように民放は、その設立から現在に至るまで、技術革新とともに進化を続けており、日本国内外で多くの情報と娯楽を提供する重要なメディアとしての役割を果たしています。広告に依存するその経済基盤は、公共放送とは異なる独自のチャレンジと可能性を秘めており、今後も新しい放送の形が期待されています。

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