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8月31日 血管内破砕術(IVL)の日

 8月31日は血管内破砕術(IVL)の日。虚血性心疾患は心血管にカルシウムなどの石灰が沈着して硬くなることで治療が困難になることが知られており、石灰化した動脈硬化の新しい治療法である「血管内破砕術(Intravascular Lithotripsy:IVL)」の有効性と安全性を多くの医療機関関係者、患者に知ってもらうことが目的。

 狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の治療用医療機器を開発、販売する米国法人Shockwave Medical Inc.の日本法人Shockwave Medical Japan(ショックウェーブ・メディカル・ジャパン)株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、破砕(831)」の語呂合わせから、8月31日とした。

血管内破砕術とは

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 血管内破砕術(Intravascular Lithotripsy: IVL)は、石灰化した動脈硬化を効果的に治療する新しい治療法です。この手術は特に、心血管疾患の中でも虚血性心疾患の治療に使用されます。虚血性心疾患では、動脈内にカルシウムなどの石灰質が沈着し、動脈が硬くなるため、従来の治療法では対応が難しいケースがありました。

 IVLの手法は、特殊なバルーンカテーテルを用いて、石灰化した血管に衝撃波を照射します。これにより、硬くなった血管内に微細な亀裂を入れ、血管を柔らかくすることが可能となります。この微細な亀裂が入ることで、その後のステントの挿入や拡張が格段に容易になり、血流の改善を図ることができます。

 IVLの大きな利点は、安全性と効果の高さにあります。従来の方法であるロータブレーターやダイヤモンドバックなどの治療では、高いリスクや合併症が生じる可能性がありました。しかし、IVLではこれらのリスクが大幅に低減され、特に心機能が低下している患者や高齢者にも適用が可能です。

 治療成績においても、慢性期における長期的な成果が期待されており、治療後の生活の質(QOL)の向上が見込まれます。また、この技術は比較的新しいものであり、さらなる臨床研究と技術的改良が進んでいる分野です。

 血管内破砕術は、硬くなった動脈を効果的に柔軟にすることで、心血管疾患の治療オプションを広げることができるため、多くの医療機関で導入が進められています。医療技術の進展により、従来困難とされていた症例に対しても、より良い治療結果が期待できるようになりました。

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