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9月22日 ライソゾーム病の日

 9月22日はライソゾーム病の日。ライソゾーム病などの難病の社会的認知度を向上させるために、ライソゾーム病に関する活動を行っている一般社団法人Sakura Network Japanが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、ライソゾーム病の代表的な疾患であるファブリー病の原因遺伝子がX染色体q22であること2012年9月22日からライソゾーム病の疾患啓発シンボルマーク「シルバーウイング」の活動が開始されたことから、9月22日とした。

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 ライソゾーム病は、細胞内のリソソームに存在する特定の酵素の欠損や活性低下により発症する一群の遺伝性代謝疾患です。リソソームは細胞内で不要な物質を分解・リサイクルする「細胞の消化器」とも呼ばれる重要な構造体で、その機能不全が様々な臓器に影響を及ぼします。

 ライソゾーム病には複数のタイプがあり、代表的なものにゴーシェ病、ファブリー病、ポンペ病、ムコ多糖症などが含まれます。これらの病気はそれぞれ異なる酵素の欠損が関連しており、臨床症状も多岐にわたります。例えば、ゴーシェ病ではグルコセレブロシダーゼという酵素の欠損があり、ファブリー病ではα-ガラクトシダーゼAの欠損が見られます。これらの酵素の不足により、特定の脂質や糖蛋白質などが細胞内に蓄積し、神経系、皮膚、心臓、腎臓などの多くの臓器に障害を引き起こします。

 治療には、欠損している酵素を補う酵素代替療法、遺伝子治療、対症療法などがありますが、病型や進行度によって治療法は異なります。早期診断と治療の開始が重要で、特に新生児スクリーニングによる早期発見が、予後を改善する鍵とされています。

 ライソゾーム病は稀な疾患ではありますが、適切な治療と管理を行うことで、患者のQOL(生活の質)の維持向上が期待されます。このためには、専門的な医療支援とともに、患者や家族への十分な情報提供とサポートが必要です。

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