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~今日は何の日?~

9月6日 黒の日

黒の日
引用元:きものと

 9月6日は黒の日。伝統染色の黒染めや、黒紋服、黒留袖のPRのために、京都黒染工業協同組合が創立40周年を記念をきっかけに制定した。

 日付は、(96)」の語呂合わせから、9月6日とした。

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 京都の黒染めは、長い歴史を持つ日本の伝統工芸の一つで、特に「京黒紋付染」として知られています。この技法は、京都市と亀岡市を中心に行われ、主に黒留袖や喪服などのフォーマルな衣服に用いられます。

 京黒紋付染の特徴は、その深く、豊かな黒色にあります。この黒色は、鰹と昆布からとった和風だしを基にした染料で達成され、染色には京都の地下水が用いられます。京都の水は、鉄分が少なく不純物が少ないため、非常にクリアで繊細な色味を出すのに適しています。

 歴史的に見ると、京黒紋付染は平安時代にさかのぼり、当時は墨を用いた墨染めから始まりました。江戸時代には、檳榔子染(びんろうじぞめ)と呼ばれる技法が発展し、これが京黒紋付染の基となる技術です。檳榔子の染料を用いて布を何度も染め重ねることで、耐久性が高く、深みのある黒色が実現されました。

 京黒紋付染は、1900年代に入ると更なる技術の進化を遂げ、合成染料の導入や新しい染色技法の確立により、より効率的で質の高い黒染めが可能になりました。特に1979年には、この技術は国の伝統的工芸品に指定されるほどの評価を受けています。

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