9月13日 管理会計の日
9月13日は管理会計の日。経営組織の運営において、健全な会計倫理に基づく適切な管理会計の理論と実務はますます重要になっている。道徳経済合一説を唱えた渋沢栄一は経営における会計の重要性を認識し実践した。渋沢栄一の功績を学び、顕彰するとともに管理会計の意義と重要性を広く紹介して、その理論と技法、実務の普及と定着が目的。
日本管理会計学会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、管理会計の先駆者である渋沢栄一の経営思想を代表する著書『論語と算盤』の初版版の発行日(1916年9月13日)から、9月13日とした。
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管理会計は、企業の内部経営管理と意思決定のために特化した会計システムです。財務会計が外部報告のために規準に基づいて正確な財務状態を示すのに対し、管理会計は主に内部の管理者が日々の意思決定を効果的に行うための情報を提供します。
この会計システムは、会社の経営状態を明確にし、目標設定や成長戦略の立案を容易にすることを目的としています。例えば、部門別の業績を詳細に把握することで、どの部門が利益を出しているか、どの部門が苦戦しているかを明らかにし、適切なリソースの配分や改善策を策定することが可能です。
管理会計の特徴として、迅速なレポーティングが求められる点があります。月次決算など短期間での業績確認を行うことで、経営の意思決定をタイムリーに行い、市場の変動や内部の状況変化に素早く対応することができます。これにより、事業の戦略を適切な時期に修正し、より効果的な施策を立案・実行することが可能となります。
さらに、管理会計は部門ごとのパフォーマンス評価やコスト管理を助け、具体的な改善活動を促進します。部門別に詳細な情報を提供することで、各マネージャーは自部門の効率性を高めるための計画を立てやすくなります。これにより、全体としての企業の運営効率が向上し、最終的には企業の収益性の向上を目指すことができます。
このように管理会計は、経営の透明性を高め、戦略的な意思決定をサポートするための重要なツールです。経営者にとっては、現場の状況をリアルタイムで把握し、適切な指示を出すための根拠となり、企業全体の競争力を維持、向上させるために不可欠です。