12月28日の誕生花 ザクロ
ザクロ(学名:Punica granatum)はミソハギ科の落葉小高木で、その赤い果実は食用になるだけでなく観賞用にも利用されます。イランやアフガニスタンが原産地であり、日本では東北から沖縄の日当たりの良い場所で栽培されています。この木は成長が遅く、樹高は3〜7mになります。葉は緑色の楕円形で光沢があり、花は夏に赤朱色で咲きます。果実は秋に熟すと皮が裂け、赤く透明な多汁性の果肉(仮種皮)の粒が多数現れます。果実の中には小さな種子が多数入っており、食用となるだけでなくジュースやシロップの原料にもされます。
花言葉
ザクロの花言葉は「成熟した美しさ」を意味します。これは、ザクロの果実が秋に熟す過程、その成熟した果実が裂けて見せる美しい実と汁、そしてその美味しさを引き立てることから来ています。また、ザクロの花言葉はその独特の見た目と香り、そして果実が熟す過程を通じて「豊穣」や「生命力」を象徴するとも考えられています。
メッセージ
ザクロを贈るときのメッセージは、その人が成熟し、深みと美しさを増していくことを願うものです。また、「豊穣」や「生命力」を象徴するザクロは、健康や繁栄を願うメッセージとしても適しています。ザクロの果実が内部に数多くの種子を持つことから、「子孫繁栄」の願いも込められます。
名称
ザクロの学名「Punica granatum」は、「リンゴに似た実を持つ植物」という意味です。これは、ザクロの果実がリンゴのような形状をしていて、種子が多いことから付けられました。一方、日本名の「ザクロ」は、その果実の色と形状が、かつての硬貨「朱羅」に似ていることから名付けられたとされています。
その他
ザクロの木は観賞用としても利用され、材は柱材に使われることもあります。また、果皮は石榴皮(セキリュウヒ)、根皮は石榴根皮(セキリュウコンピ)と呼ばれる生薬の原料とされます。ザクロには多くの品種や変種があり、一般的な赤身ザクロの他に、白い水晶ザクロや果肉が黒いザクロなどもあります。
文化
ザクロは古代から中東地域の文化や宗教において重要な役割を果たしてきました。聖書にもザクロが登場し、果実の豊穣さから繁栄や豊富さの象徴とされています。ギリシャ神話でもザクロは重要な役割を果たし、冥府の女神ペルセポネが食べて冥府と地上の世界とを行き来することを余儀なくされるエピソードがあります。これらのエピソードから、ザクロは生と死、再生の象徴ともされています。