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~今日は何の日?~

毎月17日 減塩の日

 毎月17日は減塩の日。高血圧の予防や治療において大切な減塩をより多くの人に実践してもらおうと、特定非営利活動法人日本高血圧学会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「世界高血圧デー(5月17日)」と「高血圧の日(5月17日)」を拡張して、一年を通じて減塩を進めることを目指しているため、毎月17日とした。

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 減塩は、現代人の健康にとって非常に重要なテーマとなっています。食生活の変化と共に、私たちはより多くの食塩を摂取するようになりました。その結果、血圧が上昇し、心血管病、脳卒中、腎臓病などのリスクが高まっています。このような状況を改善するためには、食塩の摂取量を抑えること、すなわち減塩が必要となるのです。

 なぜなら、食塩はナトリウムを多く含み、それが過剰に体内に取り込まれると、血液中のナトリウム濃度が高まり、結果的に血液の量自体が増えます。これにより血圧が上昇し、血管に負担をかけることになるのです。このように、食塩の摂取が過多になると、血圧の上昇という直接的な結果を招くだけでなく、間接的にも心血管病や脳卒中、腎臓病などのリスクを増大させることになるため、適切な量の食塩を摂ることが重要となります。

 さて、食塩摂取量の目安についてですが、日本高血圧学会では1日あたりの摂取量を6g未満に抑えることを目指しています。これは多くの高血圧患者において、食塩摂取量を抑えることで血圧が有意に下がったことが示されているからです。一方で、一般の日本人に対する食塩摂取の目標値は、男性で1日7.5g未満、女性で1日6.5g未満とされています。これは、平均的な日本人が1日10.7gもの食塩を摂取している現状を考慮してのことです。すなわち、一般の人々が一気に食塩摂取量を大幅に減らすのは現実的に難しいという事情が反映されています。

 しかし、減塩は一人一人の努力だけで達成できるものではありません。加工食品や外食、弁当など、現代社会では多くの食事が食塩を多く含んでいます。そのため、食品産業やレストラン、政府の取り組みも必要となります。私たち個々の生活スタイルを変えるだけでなく、社会全体が減塩を推進することで、より健康な生活を送ることが可能となるでしょう。

 健康な人々でも、食塩摂取を適切に管理し、減塩に取り組むことが大切です。そのためには、個々の意識改革だけでなく、社会全体での対策が求められます。減塩は一人ひとりの健康だけでなく、社会全体の健康を守るための取り組みであると考えることが重要です。

記念日とかいろいろ

日本高血圧学会が作った記念日