6月9日 ロックウールの日
6月9日はロックウールの日。ロックウールPRのために1992年に日本ロックウール工業会が制定した。
日付は、「
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ロックウールは、玄武岩や高炉スラグなどの天然岩石を主原料として製造される人造鉱物繊維であり、綿菓子の製法と同じ原理で、高温で溶解した材料を遠心力で吹き飛ばし、空気中で固化させて繊維状にします。この過程で得られる繊維は、耐熱性や耐火性に優れ、断熱材、吸音材、さらには培養基として幅広い用途で使用されています。
ロックウールの歴史は古く、省エネルギーを重視するヨーロッパでは1880年代から利用されており、特に住宅の断熱材としてトップシェアを誇ります。日本においても1938年(昭和13年)に工業化されて以来、様々な分野で広く利用されてきました。耐火性が高いため、アスベストの代替材料としても注目され、その使用範囲を広げています。
原料は鉄を生産する際に出てくる「高炉スラグ」や、玄武岩などの「天然岩石」を1500~1600度の電気炉で溶解し、溶融物を遠心力で吹き飛ばして固化させることで繊維を形成します。この繊維は単繊維径が3~10μmと非常に細かく、断熱や吸音の性能を高めます。また、製品の形成時には、バインダーや撥水剤としてフェノール-ホルムアルデヒド樹脂が添加され、用途に応じた形状に整えられて出荷されます。
ロックウールの主成分は二酸化ケイ素と酸化カルシウムであり、これにより耐久性や安定性が保たれています。日本では主にスラグを原料としたスラグウールが生産されていますが、繊維性を向上させるために天然岩石を添加することもあります。このように、ロックウールはその環境適応性と多機能性から、現代社会のさまざまなニーズに応える素材として重宝されています。