毎月10日 植物油の日
毎月10日は植物油の日。日本植物油協会が制定した。
日付は、天ぷらの「天」から、毎月10日とした。
植物油についての詳細
植物油とは、その名前が示す通り、植物から抽出・精製された脂質であり、一般的には液体の形をしています。植物油脂とも呼ばれ、食用や調理用、さらには工業製品の製造など多岐にわたり利用されています。また、ヤシや大豆、菜種などの種子や果肉から精製され、高い脂肪含有率を持つものが多く存在します。
さらに、その原料によって様々な種類の植物油が存在します。大豆やなたね、ごま、綿実、あまになどの油糧種子から抽出されるもの、米ぬかやとうもろこし胚芽といった農産物の副産物から抽出されるもの、そしてパーム油やオリーブ油、ひまわり油、ひまし油などの海外から輸入される油があります。
また、各植物油には特徴的な風味や特性があります。例えば、なたね油は国内の需要、生産量ともにトップで、ほとんど無臭で軽く、あっさりとした味が特徴的です。揚げ物や炒め物など、幅広い料理に使うことができます。大豆油には独特のうま味とコクがあり、他の植物油とブレンドされて「サラダ油」や「天ぷら油」に使われることが多いです。また、マヨネーズやマーガリンの原料ともなっています。
とうもろこし油(コーン油)は、加熱に強く、熱するととうもろこしの香ばしい香りが立ちます。揚げた後の料理の保存性に優れているため、特に料理に利用する際には効果的です。こめ油は淡泊でさらっとした味わいが特徴で、酸化しにくく、加熱にも強いため、揚げ物からドレッシングまで幅広く使えます。揚げせんべいやスナック食品などの業務用に使われることが多いです。
また、植物油の利用は古代に遡ります。エジプトではピラミッドに油脂の使用の痕跡が見つかっており、地中海沿岸では5-6千年前にオリーブの栽培が始まりました。それはローマ帝国の拡大とともに小アジアから帝国全土に広まりました。オリーブオイル同様に、収量も多く搾油が容易なココナッツオイルも長い歴史を持つと推測されています。
これらの情報から、植物油は我々の食生活にとって、さまざまな料理の風味を引き立て、健康に対しても貢献しています。その多様な特性と、調理方法や食事の文化に合わせた利用方法は、多種多様な植物油の存在をより一層魅力的にしています。