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毎月19日 シュークリームの日

シュークリームの日

 毎月19日はシュークリームの日。シュークリームをより身近なおやつにするために、株式会社モンテールが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「シューク」と「19」の語感が似ていることから、毎月19日とした。

シュークリームの豆知識

 シュークリームの語源は、フランス語のシュ「chou」と英語のクリーム「cream」で、「chou」はキャベツという意味。日本に入ってきたのは江戸時代末期で、一般に広まったのは冷蔵庫が普及する昭和30年代から。

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シュークリームの魅力について

 シュークリームは、その名前が示す通り、キャベツ(フランス語では「シュー」)に見立てた丸い形状を持つ洋菓子であり、その内部には様々な種類のクリームが詰められています。この生地は特に「シュー生地(pâte à choux)」と称され、しっかりとした表面と、中が空洞に焼き上げられる特性があります。この空洞がクリームを収めるための空間となっており、甘さと滑らかなテクスチャーを提供します。

 シュークリームの中に詰められるクリームの種類は豊富で、カスタードクリーム、チョコレートクリーム、そして各種フルーツ(イチゴ、メロン、マンゴーなど)を用いたクリーム等、制作する洋菓子店やメーカーにより様々です。この豊富なバリエーションが、シュークリームが愛され続ける大きな魅力の一つでしょう。

 なお、「シュークリーム」という名称は、英語の「shoe」(靴)とは何の関係もありません。この点は誤解されがちですが、実際に英語圏で「シュークリーム」を言及した場合、それが洋菓子のことを指しているとは限りません。英語圏では「cream puff」あるいはイギリスでは「プロフィトロール」がこのデザートの名称となります。さらに、一口サイズの小さなシュークリームは「profiterole」(プロフィトロール、心付けの意)と呼ばれます。

シュークリームの歴史

 シュークリームの歴史は長く、その起源は16世紀までさかのぼることができます。1553年には、メディチ家のカトリーヌ姫が結婚する際に、フランスにこの菓子が伝えられたとされています。その時点ではまだ「ププラン」と呼ばれていたこの菓子は、1760年にジャン・アヴィスによって現代の形に完成されました。

 そして、日本へは幕末期に横浜で開かれた西洋菓子店、横浜八十五番館によって初めて伝えられました。1884年には、米津風月堂から販売が始まり、特に昭和30年代の冷蔵庫の普及とともに一般に広まりました。

 現代のフランスでは、日本の菓子店で見かけるシンプルなシュークリームは「chou a l'ancienne」(シュー・ア・ランシエンヌ、昔風シュークリームの意)と呼ばれます。しかし2010年代には、一つのスイーツに特化した専門店がブームとなり、シュークリームの再評価が進んでいます。

 シュークリームは、その独特の食感と見た目の愛らしさ、さらに様々な味のバリエーションが楽しめる点から、世界中で愛されている洋菓子です。それぞれの店舗で異なるアイデアや技術が凝らされたシュークリームは、その一つひとつが芸術作品のよう。そして何より、その一口目の食感と共に広がるクリームの美味しさは、思わず笑顔がこぼれる瞬間。あなたも、様々なシュークリームを味わい、その魅力を発見してみてはいかがでしょうか。