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9月21日 熊本ばってん下戸だモンの日

 9月21日は熊本ばってん下戸だモンの日。「熊本下戸の会」の認知度を高めるために、熊本県熊本市の熊本下戸の会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、2016年9月21日に第1回「下戸の会」を開催した事から、9月21日とした。

 「熊本下戸の会」は、お酒が飲めない人(下戸)や、出来ればお酒を交わさずに異業種交流を図りたいとの想いを抱く人たちが集まった会。

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 「下戸」という言葉は、体質的に酒やアルコール飲料を飲めない人を指す用語ですが、その由来には興味深い歴史があります。この言葉の語源は、古代の階級制度に関連しているとされ、特に約1300年前に制定された大宝律令との関連が指摘されています。

 大宝律令に基づき、家庭における青年男子の数に応じて階級が決められていました。8人以上いる家は「大戸」と呼ばれ、税金が多い代わりに多くの特権を享受し、以下「上戸」「中戸」「下戸」と呼ばれていました。この分類は、それぞれの家が納める税の量や、結婚などの祝事で受け取るお酒の量に影響を与えていました。例えば、上戸の家は8瓶のお酒を受け取ることができ、下戸の家は2瓶のみとされていました。

 このようにお酒の配給量に基づく階級制度から、時間が経つにつれて、「お酒をたくさん飲める人=上戸」「お酒をあまり飲めない人=下戸」という意味で使われるようになりました。さらに、大量にお酒を飲む人のことを「大戸」と呼ぶようになり、これは現代でも「大酒飲み」や「酒豪」と同義で使用されています。

 現代における「下戸」の用語は、主にアルコール分解酵素の活性が低いなど、生理的な理由でアルコールをうまく消化・分解できない人々を指します。このため、アルコールを摂取すると顔が赤くなる、体調を崩しやすいなどの反応が見られることがあります。これは、特にアセトアルデヒド脱水素酵素の活動が低いために起こる現象とされています。

 このように、下戸という言葉は長い歴史を通じて変遷を遂げてきましたが、その根底には日本の伝統と文化が色濃く反映されています。現代では、下戸の人々も健康的に生活するための様々な選択肢が提供されており、アルコールフリーの飲料なども普及しています。

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