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~今日は何の日?~

4月6日 シールの日

 4月6日はシールの日。身近にあるシールが持つ魅力や可能性を広くアピールするために、シール・ラベルの印刷加工メーカーのシーレックス株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(4)(6)」の語呂合わせから、4月6日とした。

シールの豆知識

 「シール」とは元々、封蝋や印鑑のような、文書が本物であることを証明するためのものを指しており、その起源は古代エジプトにまで遡るとされている。また、封蝋は文書を封印する機能を持つことから、封印という意味も持つようになった。

 現在よく見かけるシールが日本で初めて作られたのは1912年(大正元年)のことで、イギリスのジョージ5世の戴冠式の際に、宮内庁からの贈り物に貼り付けられた菊の御紋章のシールが最初だとされている。

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 シールは、私たちの日常生活に密接に関わる小さなアイテムであり、その起源と用途は驚くほど多岐にわたります。ラテン語の「sigillum」から派生したこの単語は、もともとは文書の真性を証明するための印章を意味していました。西洋の封蝋や東洋の印鑑がその代表例であり、これらは単に装飾品ではなく、文書や取引の真正性を保証する重要な役割を果たしてきました。

 シールの機能は、時代と共に進化し、今日では裏面に糊が付いた紙やプラスチックフィルムとして広く知られています。この変遷は、シールが持つ「封印」「証明」という本質的な機能から、「装飾」「識別」「情報伝達」といった多様な用途へと拡大していることを示しています。現代では、シールは子どもたちのおもちゃから、ブランドロゴ、商品のラベリング、さらには機密文書の保護に至るまで、あらゆる場面で用いられています。

 特に注目すべきは、静電気を利用した「静電シール」の開発です。これは、従来の粘着剤に依存しない新しいタイプのシールであり、機密保持の分野での応用など、新たな可能性を開拓しています。このようなイノベーションは、シールが単なる日常品を超え、技術的な進歩と密接に結びついていることを物語っています。

 シールの歴史と進化を振り返ることは、人類のコミュニケーション方法や社会の変遷を理解する手がかりを提供します。始まりは単純な証明ツールでしたが、今やシールは私たちの創造性や技術的進歩を映し出す鏡のような存在になっています。この小さなアイテムが持つ大きな意味と可能性を探求することは、まさに私たちの好奇心を刺激する冒険そのものです。