8月4日 栄養の日
8月4日は栄養の日。栄養を学び、体感することをコンセプトに、食生活を考える日とするために、公益社団法人日本栄養士会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、「
現代の日本に栄養問題はない、と言われることがあり、確かに、食料不足による栄養欠乏症は少ない現状にある。しかしその一方で、食生活の欧米化と運動不足によって肥満・生活習慣病が増大し、また、高齢者や傷病者、更に若年女性に新たな低栄養問題が発生しており、日本もWHOが提言している栄養不良の二重負荷状態に陥りつつある。
介護の原因の多くが過剰栄養による生活習慣病と低栄養による虚弱であることから、国の基本施策として進められている「健康寿命の延伸」を達成するためにも、栄養不良の二重負荷という課題の解決に向けた活動が必要と考えます。また、今日の日本では、食に関するさまざまな情報があふれ、各種メディア、インターネットなどの偏った情報に苦慮する国民は少なくありません。私たち管理栄養士・栄養士は、科学的根拠に基づく栄養情報を国民に発信し、日本の栄養課題の解決に向けて活動することが使命であると考えています。
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科学的根拠に基づく正しい栄養情報の普及は、国民が健康的な食生活を送る上で極めて重要です。日本の食環境は、過剰栄養と低栄養の双方が同時に存在する複雑な状況にあり、それに対応するためには、個々人の生活習慣や健康状態に応じた具体的かつ実践的なアドバイスが求められます。私たち管理栄養士・栄養士は、個人の健康状態や生活環境を考慮しながら、適切な栄養指導を行うことで、一人ひとりが最適な食生活を送るお手伝いをすることができます。
また、食生活の改善は単に健康を維持・向上させるだけではなく、医療費の削減や経済的負担の軽減にもつながります。国民一人ひとりが健康であれば、それは社会全体の持続可能な発展にも寄与することになります。そこで、私たちは地域社会や学校、職場など様々な場で栄養教育の推進に努め、正しい食の知識と健康的な食習慣の形成をサポートします。
さらに、健康に良い食生活とは何かを伝えるだけでなく、実際にそのような生活が送れるように、食材の選び方や料理方法、食事の摂り方に関する実践的な情報も提供することが重要です。食事は毎日の生活の中で欠かせないものであり、その小さな改善が大きな健康効果をもたらすことを、私たちは国民に伝え続ける必要があります。
食に関する情報は日々更新されています。新しい研究結果や食品に関する情報を常にアップデートし、それを国民にわかりやすく伝えることも、私たち管理栄養士・栄養士の大切な役割です。信頼できる情報源として、科学的根拠に基づいた栄養情報を提供し続けることで、日本の栄養課題を解決するために貢献していきます。