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9月30日 翻訳の日

翻訳の日

 9月30日は翻訳の日。翻訳に関わる人々の活動を広く浸透させ推進することを目的に、翻訳者や翻訳団体、企業などで結成される一般社団法人日本翻訳連盟が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、4世紀に聖書をラテン語に訳したヒエロニムスの命日と言われていることと、国際翻訳家連盟によって「世界翻訳の日」、国際連合によって「国際翻訳デー」(共にInternational Translation Day)として制定されていることから、9月30日とした。

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 翻訳とは、ある言語で書かれたテキストを別の言語に変換するプロセスです。この目的は、異なる言語を話す人々が情報を共有し、理解を深めることにあります。翻訳は文学、科学、技術、商業など様々な分野で必要とされ、国際的なコミュニケーションや文化交流の重要な橋渡し役を果たしています。

 翻訳の種類には、直訳と意訳の二つがあります。直訳は原文の語句や文法構造を可能な限り忠実に保ちつつ翻訳する方法で、主に法律文書や技術文書など正確性が求められる文書で用いられます。一方、意訳は原文の意味やニュアンスを大切にしつつ、読み手の文化や感覚に合わせて表現を工夫する方法で、文学作品や広告などの翻訳に適しています。

 近年では、コンピュータや人工知能を活用した機械翻訳の技術が急速に発展しており、簡単な文章や日常会話の翻訳など、速さを求められる場面で有効活用されています。しかし、複雑な文書や深い文化的背景を持つ内容の翻訳には、まだまだ人間の翻訳者が果たす役割が大きいです。

 翻訳者は言語だけでなく、文化や専門知識にも精通している必要があり、テキストの内容を正確に理解し、適切な表現で伝えるためには、広範な知識と高い技術が求められます。このように、翻訳は単なる言葉の置き換えではなく、言語間の架け橋としての重要な役割を持っています。