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3月28日 三ツ矢サイダーの日

三ツ矢サイダー

 3月28日は三ツ矢サイダーの日アサヒ飲料株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(3)(2)(8)」の語呂合わせから、3月28日とした。

三矢サイダーの豆知識

 三矢サイダーのルーツは兵庫県川西市の平野(ひらの)で湧き出ている炭酸水にある。この炭酸水を瓶に詰めて「平野水」として売り出したのがその始まり。その後、イギリスから輸入したサイダーフレーバーを加えた「三ツ矢印の平野シャンペンサイダー」を発売、そこから「三矢シャンペンサイダー」、「三ツ矢サイダー」と名前を変えていき、現在では「サイダー」という言葉が幅広く使われるようになった。

 ちなみに、サイダーの語源は英語の「cider」で、元々は「りんご酒」という意味だった。

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 三ツ矢サイダーの歴史は、兵庫県の多田銀山近くにあった平野鉱泉の発見に始まります。この地域は、かつて摂津三湯に数えられる炭酸泉の湯治場「平野の湯」として知られていましたが、後に廃れてしまいました。その後、宮内省の依頼でイギリス人理学者によって再発見され、炭酸水の製造が開始されました。初期には「平野水」として販売され、その後「一本矢礦泉」に改名されて販売されましたが、販売不振により、その名を「三ツ矢平野水」へと変更しました。

 販売不振を乗り越え、新たな製品として「三ツ矢印 平野シャンペンサイダー」が誕生しました。この製品には砂糖を煮詰めたカラメルとイギリスから輸入されたサイダーフレーバーが加えられました。のちに、「三ツ矢シャンペンサイダー」に改称され、さらなる発展を遂げました。この頃、夏目漱石も愛飲しており、彼の作品にも登場しています。

 戦時中には製造が一時中断されたものの、戦後に再開され、「三ツ矢サイダー」へと改名されました。この名称変更は、フランスのシャンパン企業からの抗議を受けたことが背景にあります。以降、アサヒ麦酒に継承され、「アサヒビール・三ツ矢サイダー」として販売されるようになりました。

 20世紀後半には、さまざまな新商品の開発が進められました。柑橘系香味の「三ツ矢レモラ」や「三ツ矢フルーツソーダ」などが発売され、多様なフレーバーのサイダーが楽しめるようになりました。また、環境方針の下で植物由来の原料を使用したオールバイオペットボトルの採用も開始しました。

 2000年代に入ると、香料を天然原料に変更し、水を天然水100%にすることで一層すっきりした味に仕上げ、売上数量が増加しました。さらに、カロリーゼロ、糖質ゼロの「三ツ矢サイダー オールゼロ」が発売され、製品の幅を広げています。国際味覚審査機構による優秀味覚賞を受賞するなど、その品質も高く評価されています。