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6月21日 フルーツカービングの日

 6月21日はフルーツカービングの日。愛知県名古屋市の日本フルーツ&ソープカービング協会理事長の高阪範子氏が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、太陽の恵みを受けた果物のイメージから、夏至となることの多い6月21日とした。

フルーツカービングとは

 果物や野菜に花や鳥・動物などをモチーフとした彫刻を施す事。王宮での食卓に料理を出す際、テーブルへのディスプレイ、料理の皿の飾りとして、添えてもてなすことで発展してきた。

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 フルーツカービングは、果物や野菜に芸術的な彫刻を施し、花や鳥、動物などのモチーフを作り出す伝統的な技術です。この美しい芸術形式は、主にテーブルの装飾や料理の盛り付けを美しく見せるために用いられ、特に王宮の食卓や高級レストランでの料理のプレゼンテーションに欠かせない要素となっています。フルーツカービングの起源は、細やかな技術と精神的な集中力を要求するタイの伝統的な芸術にあります。数世紀にわたり、この技術はタイの王室のテーブルを飾るために尊重され、継承されてきました。

 歴史的には、タイの王宮で女性たちに教えられたこのスキルは、特にソンクラン(タイの新年)などの祝祭日に人気の習慣として広まりました。また、スコータイ時代以前に、ランタンを飾るために花だけでなく、果物を鳥や白鳥の形に彫って装飾することが始まりだったという言い伝えが残っています。この技術は、料理の美観を高めるためだけでなく、料理を提供する際の洗練された表現方法としても価値を持っています。

 日本においても、フルーツカービングはよく知られており、料理の盛り付けにおける美的表現の一環として発展しました。古代日本では、素朴な見た目の未釉薬の陶器の皿に料理を盛り付ける際、皿を葉で覆い、異なるデザインに折りたたむことから始まりました。この技術は最終的に、皿の見た目を高めるために添えられる果物の彫刻に発展しました。現代では、フルーツカービングとガーニッシュは日本のシェフの訓練の重要な部分を占めています。

 今日では、フルーツカービングはプロフェッショナルな分野としても認識されており、技術を習得したカーバーは、レストランやプロのケータリング業者、ホテルやリゾートなどにサービスを提供しています。また、パーティーや結婚式の受付などのイベントで中心的なディスプレイや装飾を作成することもあります。フルーツカービングは、単に料理を装飾するだけでなく、鑑賞者に美的な体験を提供する芸術的な手法として、その価値を高め続けています。

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