6月21日 AGEについて考える日
6月21日はAGEについて考える日。老化の進行の原因物質であり、さまざまな病気にも関連するAGEについて考え、AGE値の測定を普及させるために、医師やエイジングケアに関連する取り組みを展開している企業・団体などで構成するAGE測定推進協会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、一年で最も昼の時間が長い夏至の日に、若々しく、長く、健康に生きることをAGEを通じて考えてもらいたいという思いから、夏至になる事が多い6月21日とした。
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終末糖化産物(AGE)は、私たちの健康と美容に対して重大な影響を及ぼす物質です。この物質は、タンパク質と糖が反応して生じるもので、加熱によって特に多く生成されます。AGEの生成は、私たちの生活習慣や食習慣に深く根ざしており、その蓄積は老化のみならず、多岐にわたる健康問題を引き起こす可能性があります。
老化と聞くと、多くの人が皮膚の老化現象を思い浮かべるかもしれません。しかし、AGEの影響は皮膚の老化にとどまりません。心筋梗塞や脳梗塞、骨粗しょう症、白内障など、身体の様々な部位で深刻な病態を引き起こす可能性があります。このように、AGEは私たちの全身にわたってその悪影響を及ぼすため、その蓄積を抑え、可能な限り減らすことが、長く健康で美しい生活を送るためには非常に重要です。
AGEは主に2つの経路で私たちの体内に蓄積します。一つは体内で生成されるもので、血中のブドウ糖がタンパク質と結びつき、体温で加熱されることによって生成されます。もう一つは食事から摂取するもので、特に加熱調理された食品に多く含まれます。ホットケーキの表面の茶色い部分など、焼き色がついた食品にはAGEが多く含まれていると考えられています。
老化の速度を決める要因として、「血糖値×持続時間」がAGEの量に影響を及ぼすとされています。血糖値が高ければ高いほど、また糖にさらされる時間が長ければ長いほど、体内で生成されるAGEの量は増加します。さらに、AGEを多く含む食品を頻繁に摂取することも、体内のAGE蓄積を加速させます。
AGEによる悪影響は、メタボリックシンドロームの悪循環を引き起こすことから、肌の弾力性の喪失、血管の硬化、骨の脆弱化、さらには白内障の原因となることまで、非常に多岐にわたります。これらの問題は、単に見た目の老化だけではなく、生活の質を大きく低下させるものです。したがって、AGEの蓄積を防ぎ、その摂取を控えることは、単に若々しさを保つためだけではなく、健康で活動的な生活を送るためにも、極めて重要なことです。
私たちが日々選ぶ食事や生活習慣が、長期的に見て自身の健康を左右することを考えると、AGEに対する意識を高め、それを減らすための方法を学び、実践していくことは、非常に意味のあることだと言えるでしょう。健康と美容のために、日々の食事選びに気をつけ、適度な運動を心がけることが、AGEの蓄積を防ぎ、より良い生活を送るための鍵となります。
糖化とは
体内の余分な糖とタンパク質が結びつき加熱されると「糖化」という反応が起こり、AGE(Advanced Glycation End Product・終末糖化産物)という物質が生まれる。このAGEが体内に貯まっていくことで老化や病気の原因になるとされている。AGEの摂取量を減らすには、食後に軽い運動をする、紫外線を浴びないなどの方法があるらしい。