カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

6月2日 甘露煮の日

甘露煮の日

 6月2日は甘露煮の日。甘露煮をもっと多くの人にPRするために、株式会社平松食品が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、佃煮誕生のきっかけとなったとされる本能寺の変が1582年(天正10年)6月2日に起きたこと「甘露煮(62)」の語呂合わせから、6月2日とした。

◆◆◆

 甘露煮は、砂糖、しょうゆ、みりん、水あめなどを使用して甘く煮込んだ食品で、飴煮(あめに)とも呼ばれます。淡水魚のアユ、モツゴ、コイ、ニジマス、ハゼ、フナ、ワカサギ、ヤマメ、アマゴ、イワナなどをはじめ、海水魚のニシンを使った身欠きニシンなど、様々な魚介類が用いられます。魚を生のまま、または素焼きした後、醤油やみりんに砂糖や水飴を加えた甘いタレでじっくりと煮込むことで、骨まで柔らかく、照りのある仕上がりになります。

 甘露煮は、その甘さと香ばしさ、独特の食感が魅力で、日本の伝統的な食文化の一つとして親しまれています。特に、小振りの魚を使用した甘露煮は、味がしっかりと染み込みやすく、家庭料理としても、お祝いの席やお茶うけとしても重宝されます。

 また、クリやキンカンなどの果物を用いた甘露煮もあり、これらは砂糖で甘く煮込むことで、果実本来の味を引き立てるとともに、長期保存が可能になります。イチジクなどの甘味が強い果実を使用した地方もあり、これらは保存食としての役割も果たします。

 甘露煮は、日本の四季を感じさせる素材を活かした伝統的な味わいを提供します。ぜひ、この機会に、家庭で手軽に楽しめる甘露煮をご賞味ください。その独特の甘さと豊かな風味が、あなたの食卓に新たな彩りをもたらすことでしょう。

佃煮のルーツ

 信長が死んだという知らせを大阪の堺に居た時に受け取った家康は、自らの危険を察知してすぐさま居城のある岡崎(現・愛知県)に帰ろうとしたが、すでに京都は明智勢に押さえられ帰路にあたる奈良街道も明智の盟友・筒井勢に押さえられていた。

 そこで、側近として仕えていた服部半蔵が住吉・佃の漁師に家康を紀伊半島に送り届けるように依頼した。その折に漁師たちから分け与えられた保存食「シオフキ」の小魚が佃煮のルーツとなったと言われている。