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8月1日 バイキングの日

バイキングの日

 8月1日はバイキングの日。1958年(昭和33年)の8月1日、帝国ホテルが新しいレストラン「インペリアルバイキング」をオープンさせたことにちなんで、株式会社帝国ホテルが制定し、日本記念日協会が認定した。

 その店名は当時上映中だった映画「バイキング」が新しいレストランの食のスタイルのイメージにふさわしいことから名付けられたという。帝国ホテルが後の総料理長の村上信夫氏らの手により誕生させたバイキング形式は2008年で50周年となる。

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 バイキングとは、食べ放題形式の食事スタイルを指し、日本で非常に人気のある飲食店の形態の一つです。この独特な名前の由来は、実は日本独自のもので、1957年に帝国ホテルで始まった食べ放題スタイルが起源とされています。その当時、帝国ホテルの支配人がデンマークで経験した「スモーガスボード」という、お客様がお好きな料理を自由に選んで食べる北欧の食事形式にヒントを得て、日本で初めてこのスタイルを採用しました。しかし、「スモーガスボード」は日本人には馴染みがなく発音も難しいため、「バイキング」という名前が採用されることになりました。この命名には、当時日比谷で上映されていた「バイキング」を題材にした映画と、その中の海賊たちの豪快な食事シーンが影響しています。

 バイキング形式の魅力は、様々な料理を自分のペースで、自分の好みに合わせて楽しめる点にあります。料理はビュッフェスタイルで提供され、客はテーブルに並べられたさまざまな料理から好きなものを選んで自分の皿に取り分けます。この食事形式は、パーティーや宴会などの集まりにもよく用いられ、スウェーデンでは家庭でのお祝いの際にもスモーガスボード形式で料理を提供することがあります。

 バイキングは、料理の多様性と食事の楽しみ方に新たな選択肢を提供しました。好きなだけ好きな料理を選べる自由さと、新しい味や料理に出会える可能性が、このスタイルを広く人気にした理由です。帝国ホテルに端を発したバイキングは、今や日本国内外で愛される食事形式となり、多くの飲食店で採用されています。その背景には、人々が一緒に時間を過ごし、様々な料理を共有する楽しみがあります。バイキングは、単なる食事の形態を超え、人と人とを繋ぐコミュニケーションの場としても機能しているのです。