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9月10日の誕生石　トレモライト・インクルージョン内包エメラルド

　トレモライト・インクルージョン内包エメラルドとは、エメラルドの結晶内部にトレモライトという鉱物がインクルージョン（内包）されている状態のエメラルドを指します。エメラルドの内部には、羽根や枝のように広がる液体内包物が見られることがあり、それらはまるで緑の中庭のように見えるとされています。その中でも、竹のような形状をしたトレモライトの結晶がインクルージョンされているものは特に珍しいとされ、ジンバブエのサンダワナ産のものが知られています。

色や特徴

　エメラルドは一般的には緑色を呈し、トレモライトの結晶は白色から透明なので、エメラルドの中に白い竹のような模様が見えるのが特徴となります。エメラルド自体はベリリウムアルミニウムケイ酸塩鉱物の一種で、その緑色はクロムやバナジウムの存在によるものです。

石言葉

　トレモライト・インクルージョン内包エメラルドの石言葉は、「育ちのよさ、長続きする交情」です。これは、トレモライトがエメラルドの中で成長し続け、美しい形状を維持していることが「育ちのよさ」を、その結晶が永遠にエメラルドの中に留まっていることが「長続きする交情」を象徴しているからです。この石を持つことで、人間関係が良好に保たれ、持ち主自身も良い環境で育つことを願うと言われています。

パワーストーンの効果

　トレモライト・インクルージョン内包エメラルドは、感情を鎮め、思考力を高め、心身をパワーアップすると伝承されています。特に、エメラルドはヒーリング効果のある宝石と言われており、古来より治癒・治療の石として使われてきました。また、トレモライトの結晶がエメラルドの中で成長し続ける様子から、持ち主の成長や発展をサポートする石とも言われています。

歴史

　トレモライト・インクルージョン内包エメラルドは比較的新しい発見であり、ジンバブエのサンダワナ鉱山で初めて発見されました。その美しい緑色と特異なインクルージョンが注目を集め、宝石愛好家やコレクターの間で人気を博しています。

伝承

　トレモライト・インクルージョン内包エメラルドに関する伝承は、まだ多くは存在しません。しかし、その独特な美しさから、神秘的な力を持つと考えられており、持ち主に安定した成長と長続きする人間関係をもたらすと信じられています。

その他

　トレモライト・インクルージョン内包エメラルドの化学式は、エメラルドがBe₃Al₂(SiO₃)₆で、トレモライトはCa₂Mg₅Si₈O₂₂(OH)₂です。この石には特定の和名は存在しませんが、英語では「Tremolite Inclusion Emerald」と呼ばれます。