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1月23日 碧南人参の日

碧南人参
引用元:JAあいち中央

 1月23日は碧南(へきなん)人参の日。碧南人参のブランド名「へきなん美人」をPRする目的で、JAあいち中央碧南人参部会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、いい(1)人参(23)」の語呂合わせから1月23日とした。

碧南人参

 碧南人参とは、愛知県碧南市で栽培されている名産品で、「へきなん美人」というブランド名で販売されている。正確には、碧南鮮紅五寸人参(へきなんせんこうごすんにんじん)。収穫時期は11月中下旬から3月下旬で、臭みが弱く甘みが強いのが特徴。

にんじんの豆知識

 日本で最も普及している人参は「五寸人参」と呼ばれる西洋系人参で、江戸時代末期に日本に入ってきた。東洋系、西洋系共にアフガニスタン原産。栄養素「カロテン」を特に多く含み、ラテン語の「carota」がその語源となっている。ちなみに国内生産量トップは北海道。

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碧南人参の魅力とその成り立ち

 碧南人参は、愛知県碧南市で栽培される特性を持ったニンジンで、その豊かな味わいと特異な甘さが特徴です。これは碧南市南部の砂地で作られ、その柔らかな土壌が碧南人参の甘さと美味しさを作り出しています。特に、足が沈むほどに柔らかい砂地で育つニンジンは、鮮やかな紅色を持ち、その味わいは一度食べたら忘れられないほどです。

 碧南人参の栽培は大正時代から始まり、その作付面積が大幅に増加したのは海岸付近の土地改良整備が始まった時期でした。この時期から、新たな土地の特性を理解しながら、それに合う品種の探求が始まりました。この過程は、誰もが手探りの状態で進んでいき、最終的には生産者たちの熱心な試行錯誤によって「へきなんにんじん(碧南鮮紅5寸人参)」が生まれました。

 しかし、時代の流れとともに野菜の流通は大きく変わり、大手スーパーや大型量販店が市場を主導するようになりました。その結果、「へきなんにんじん」の形状の不揃いさが問題視され、袋詰めが困難という声が強まりました。そんな中、地元の篤農家(研究心に富んだ農業者)と種苗会社が協力し、新たにニンジンF1品種「碧南美人」が誕生しました。

 その後、碧南人参部会(旧碧南露地野菜協議会)を中心に碧南市の協力を得て、ブランド「へきなん美人」としてPR活動を行い、現在では中京・北陸地域に出荷し、高い評価を受けています。つまり、碧南人参は品種と土の良さ、そして作る人たちの努力と愛情が最大限に活かされた秀逸な産物なのです。

 それぞれのニンジンにはそれぞれの特性があり、その土地ならではの風味を持っています。碧南人参はその一例で、その深い甘みとなめらかな食感は、土壌、気候、そして生産者の熱意が生み出した結果です。まさに、その美味しさの秘密は、碧南の土と人々の手によって作り上げられたことによるものでしょう。