4月21日の誕生花 ミヤコワスレ
ミヤコワスレは、本州、四国、九州の山地に自生するミヤマヨメナの園芸品種で、品種改良により青、ピンク、白などの花色が楽しめる耐寒性の多年草です。4月から6月にかけて美しい花を咲かせます。細長く縁がギザギザした濃緑色の葉は半日陰で水捌けの良い土を好み、日当たりと水はけのよい場所で栽培すると毎年よく咲きます。その美しさから、江戸時代から愛好者が多く、切り花としてもよく用いられます。
花言葉
ミヤコワスレの花言葉は「しばしの別れ」です。この花言葉は、承久の乱で敗れて佐渡島に流された順徳天皇が、ミヤコワスレを見て心を慰め、都への思いを忘れることができた伝説から来ています。順徳天皇が庭の小花を眺めて「いかにして契りおけん白菊を都忘れと名づけくるも憂し」と詠んだことから、この花は「都忘れ」と名付けられました。そのため、花言葉には別れや思い出に対する一時の安らぎや慰めを示す意味合いが込められています。
メッセージ
ミヤコワスレを贈るときのメッセージは、"時の流れの中で別れが訪れても、その記憶は常に心に残る" といった感謝や思い出を伝えるものが適しています。また、「しばしの別れ」の花言葉から、一時的な別れを予告する場合や、一緒に過ごした時間を大切に思う人へのプレゼントとしても適しています。
名称
ミヤコワスレの名称は、順徳天皇の伝説から由来しています。承久の乱で敗れた後、佐渡島に流された順徳天皇が、この花を見て心が慰められ、都への思いを忘れることができたという逸話から、「都忘れ」(ミヤコワスレ)と名付けられました。学名はAster savatieri cv. Miyakowasureといい、これは本種がミヤマヨメナ(学名:Aster savatieri)の園芸品種であることを示しています。
その他
ミヤコワスレは、ミヤマヨメナの品種改良により多彩な色合いが楽しめるようになりましたが、もっとも好まれるのは紫色のもので、切り花として流通するのは紫のものが主です。また、種子には稔性がなく、繁殖は株分けによって行われます。夏は暑さが苦手で、半日陰になる場所が理想的です。株分けや植え替え、植えつけは春と秋に行うのが最適で、秋以降は肥料をあまり施さないほうが花がよく咲きます。
文化
ミヤコワスレは日本の庭園文化に深く根ざしています。江戸時代から栽培が行われ、多くの園芸家や愛好家によって品種改良が進められました。また、順徳天皇の伝説を起源とするその名前や花言葉は、日本の風情を感じさせ、四季の移り変わりとともに人々の心を慰めてきました。現在でも、その美しさと伝説を背負った名前により、多くの人々から愛され続けています。
4月の誕生花
4月の誕生花一覧
- マーガレット(4月1日)
- 四つ葉のクローバー(4月2日)
- ジャスミン(4月3日)
- 馬酔木(4月4日)
- 勿忘草(4月5日)
- 花蘇芳(4月6日)
- ネモフィラ(4月7日)
- 芝桜(4月8日)
- チューリップ(白)(4月9日)
- リナリア(4月10日)
- アカシア(4月11日)
- ライラック(4月12日)
- 蓮華草(4月13日)
- 牡丹(4月14日)
- カーネーション(白)(4月15日)
- 蓮華つつじ(4月16日)
- カキツバタ(4月17日)
- アカツメクサ(4月18日)
- アマランサス(4月19日)
- イキシア(4月20日)
- 都忘れ(4月21日)
- 虫捕り撫子(4月22日)
- ローズマリー(4月23日)
- 大手毬(4月24日)
- 美女撫子(4月25日)
- 矢車菊(4月26日)
- スカビオサ(4月27日)
- 山桜桃梅(4月28日)
- クチナシ(4月29日)
- カルミア(4月30日)