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4月1日 携帯ストラップの日

携帯ストラップの日

 4月1日は携帯ストラップの日。1991年4月1日に日本初のストラップ用の穴が開けられた携帯電話「ムーバTZ-804」が発売されたことを記念して、携帯ストラップを販売しているHamee株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 現在はあまり見なくなったが、90年代後半から2000年代前半にかけて携帯ストラップが大流行した。その理由はいくつか考えられるが、最もよく言われるのがPL法の存在。当時の携帯電話キャリア各社は取扱説明書の中で、落下防止のために携帯ストラップに手を通して使用するように指導しており、携帯電話機に携帯ストラップを付属させて販売していたため、携帯にストラップを付けることの違和感が初めから日本には無かった。そして、どうせ付けるならオシャレな物を、といった具合で変化し流行したのではないかと言われている。

 ちなみに、ストラップは、「革ひも」あるいは「革帯」という意味の英語"strap"から来ている。

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 携帯ストラップは、ただの小さなアクセサリーではなく、その背後には豊かな文化と歴史があります。携帯電話、携帯ゲーム機などの電子機器に装着されることが一般的で、ストラップ用の穴(ストラップホール)に細い輪を通して使用されます。この細い輪は、一般にひばり結びで固定され、そのシンプルさの中にも、使いやすさと実用性が考慮されていることが伺えます。

 携帯ストラップは、落下防止という実用的な目的から始まりました。初期のハンドヘルド型携帯電話が重量があり、高価であったことから、手首に通すストラップが装備されていたのです。この機能は、現代でも踏襲されており、多くの携帯電話やPHSに見ることができます。しかし、ストラップは単に実用的な用途に留まらず、個性を表現する手段としても用いられています。種類には、手首や指に通すショートストラップと、首にかけるネックストラップがあり、使用者の好みや必要性に応じて選ばれます。

 形状やデザインは多岐にわたり、素材にもビニール、ポリエステル、革など様々なものが使用されています。色や模様が施されたストラップは、ファッションアイテムとしても人気があり、根元には小さなアクセサリーやマスコットが付いていることも少なくありません。これらの装飾は、携帯電話を彩るだけでなく、持ち主の個性や趣味を表現する現代の根付としての役割を果たしています。

 携帯ストラップの普及には、1995年に施行された製造物責任法(PL法)も影響を与えました。PL法施行初期に携帯電話キャリアは、落下防止のための使用を推奨し、携帯電話機にストラップを付属させることが一般的になりました。また、1990年代後半から2000年代初頭にかけては、複数のストラップを取り付けることが流行し、アクセサリーとしての側面が強調されました。

 販売される場は、携帯電話ショップだけに限らず、土産物としてや、飲料や食品の販促品として付くこともあります。また、ミュージシャンのファングッズとしても不可欠なアイテムであり、市場に出回らない限定品も存在します。携帯ゲーム機にもストラップホールが設けられており、装飾用としての需要も高まっています。

 このように携帯ストラップは、単なる携帯電話や携帯ゲーム機の落下防止用具を超え、個人のアイデンティティを表現する手段、また、日常生活における小さな楽しみとしての位置を確立しています。デザインに特化したデザイナーズストラップも登場し、より個性的で創造的なアプローチが可能になっているのです。携帯ストラップは、その小さな体に多大な意味を込め、私たちの生活に密接に結びついている不可欠な存在であると言えるでしょう。