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4月19日 飼育の日

飼育の日

 4月19日は飼育の日。当初は多摩動物公園の飼育係が発案し、2009年からイベントを開催していたが、同年、公益財団法人日本動物園水族館協会が正式に定め、動物園・水族館の役割を伝えることを目的として全国に広めている。「飼育」に関する様々なイベントを開催している。

 日付は、飼育(419)」の語呂合わせから、4月19日とした。

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 多摩動物公園は、豊かな自然に恵まれた園内で、動物たちをできるだけ自然に近い状態で飼育し、展示している施設です。約300種類の動物を飼育しており、アジア園、オーストラリア園、アフリカ園、昆虫園など、さまざまな特徴的な施設を有しています。この動物公園の展示方法は、檻の代わりに壕で仕切ることで動物たちを広い放飼場に放養し、野生で群れをつくる動物たちは群れで飼育するという、動物たちの自然な生態や行動を観察できるよう配慮されています。

 動物園・水族館は、単に動物や水生生物を展示する場所を超え、多くの重要な役割を果たしています。まず、教育の場としての役割が挙げられます。子どもたちはもちろん、大人も含めた訪問者に対して、動物や自然環境についての知識を深める機会を提供します。特に多摩動物公園のように、動物たちを自然に近い環境で飼育し展示することで、生態系の理解や生物多様性の大切さを学ぶことができます。

 また、保護と研究の場としての役割も重要です。絶滅の危機に瀕している種の保護や、動物行動学などの研究を通じて、生物種の保存に貢献しています。このような活動は、野生の生物たちが直面している問題への理解を深め、それらを保護するための取り組みを支援することにつながります。

 さらに、レクリエーションの場としても機能しています。多摩動物公園のような施設は、家族や友人同士で自然を楽しみながら学び、癒やしの時間を過ごすことができる貴重な空間です。こうした体験を通じて、動物や自然への愛着を育み、環境保全への意識を高めることにも寄与します。

 多摩動物公園をはじめとする動物園・水族館は、生物多様性の保全、環境教育、科学研究、そして人々の精神的な豊かさに貢献する、社会にとって不可欠な施設です。これらの施設が担う役割の重要性を理解し、支援することが、地球上の生命とその未来を守るためには欠かせません。