7月1日 じゅんさいの日
7月1日はじゅんさいの日。秋田県三種町の三種町森岳じゅんさいの里活性化協議会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、英語で6月を意味する「ジューン」から「じゅん」と、31で「さい」と読む語呂合わせで6月31日。しかし、6月31日は存在しないので、次の日の7月1日とした。
またこの頃にじゅんさい沼に小舟を浮かべて行う収穫作業の最盛期を迎えることもその理由。
じゅんさいとは
きれいな池沼に生えている多年草。「万葉集」に詠われているほど古くからある水性植物で、若い茎や葉は寒天のような粘質物に包まれており、日本料理で酢の物やお吸い物の食材として使われる。
秋田県の郷土料理とされ、同県の三種町は生産量日本一である。
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じゅんさい(蓴菜、学名:Brasenia schreberi J.F.Gmel)は、スイレン科の多年生水草で、主に沼や池に自生しています。この植物の最も顕著な特徴は、水中に芽吹く若葉や葉柄が寒天状の粘質物に覆われている点です。この粘質物は、じゅんさいを摂取する際のユニークな食感を生み出し、涼しげな風情と喉ごしの良さが特徴とされています。
じゅんさいの花は、直径1〜2センチの暗紅紫色をしており、日中に開花して夕刻には水没して結実します。その可憐ではかない姿から、多くの人々に愛されています。
じゅんさいが自生する環境は、清らかで栄養豊富な水質を要求します。秋田県三種町森岳地区のようにじゅんさい沼が点在する地域では、多様な生態系が形成されており、メダカやタヌキモ、ホッスモなどの絶滅危惧種が生息する貴重な自然環境となっています。
食用としてのじゅんさいは、春から夏にかけて摘まれる若葉や新芽が主に利用され、その淡泊な味わいは、汁物や酢の物などで愛されています。また、その健康効果も注目されており、ポリフェノールを豊富に含んでいることから、ヘルシー食品としての価値も高まっています。
しかし、環境変化や開発の影響で、じゅんさいの自生地は減少傾向にあり、日本国内では絶滅または準絶滅危惧種となっている地域も多く存在します。じゅんさいの持つ美しさや食文化への貢献、生態系での役割を守るためにも、その保全が求められています。