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1月9日の誕生花 一人静

1月9日の誕生花 一人静
ウィキペディアより

 ヒトリシズカ(学名:Chloranthus japonicus)は、センリョウ科チャラン属の多年草です。日本、朝鮮、中国原産で、日本では北海道から九州までの山野の林内や草地に自生しています。この草は高さ10〜30cmと小柄で、赤紫色を帯びた直立の茎が特徴です。その茎の上部には2対の光沢のある濃緑色の葉が十字形に対生し、それぞれの葉は楕円形で先端が急に尖っています。その形状から、葉が輪生しているように見えます。初夏には、その葉の中心から白い花穂を1本(まれに2本)伸ばし、その穂状花序には小さな白い花がたくさん咲きます。これらの花は花被を欠き、3本の雄しべが白く目立ちます。また、花の形状は眉掃に似ていることから、「眉掃草(まゆはきそう)」とも呼ばれています。

花言葉

 ヒトリシズカの花言葉は、「淡白な愛」です。これはそのひっそりとした姿から、人目を引かずに静かに美しく咲くヒトリシズカの姿を象徴しています。この花は静かな美しさを持ちながら、花の寿命は短く、咲き終わるとすぐに散ってしまいます。その一瞬の輝きが、「淡白な愛」の象徴とされています。あまりにも短いその生涯は、一瞬で消えてしまうかもしれないが、その間だけは純粋に愛するという、淡白だけれども強い愛情を象徴しています。

メッセージ

 ヒトリシズカを贈る際のメッセージは、「私の愛は淡いかもしれませんが、それは真心からのものです」や、「一瞬でも、純粋にあなたを愛しています」など、淡くても深い愛情を伝えるのに適しています。

名称

 ヒトリシズカという名前は、一人で静かに咲く姿から名付けられました。特に、「ヨシノシズカ」という別名は、源義経の寵愛を受けた静御前が吉野山で舞った姿に由来しています。また、「次嶺(つぎね)」という名前もあり、これは次嶺の生えている山城の意味や、幾つもの山を越すという意味など諸説あります。ヒトリシズカという名前は、花の美しさと静寂さを組み合わせて表現されています。

文化

 ヒトリシズカは日本文化に深く根ざしており、古代の『万葉集』や『古事記』にもその名が見られます。その隠れ家のような存在感から、人間の営みから離れた自然の美しさを象徴するとされています。特に、一人で静かに咲く姿は、静御前が吉野山で舞った姿に喩えられ、その美しさと清楚さを表現しています。

その他

 ヒトリシズカは、同属異種であるフタリシズカ(学名:Chloranthus serratus)とよく比較されます。フタリシズカは背が高く、穂状花序の数が多い点でヒトリシズカとは異なります。しかし、両者ともに、人がまだあまり訪れない山深い場所で静かに咲き、その風情が人々に愛されています。