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~今日は何の日?~

12月1日 鉄の記念日

 12月1日は鉄の記念日。1857年(安政4年)12月1日、岩手県釜石の製鉄所が、洋式高炉によって操業を始めた。鉄の近代的な生産が始められたこの日を記念して、日本鉄鋼連盟が制定した。

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 鉄は私たちの日常生活や産業の多くの面で基礎的な材料として使用されています。その理由は、鉄が持つ独特の物理的特性と経済的利点によるものです。鉄の最も重要な特性の一つはその強度と硬さです。これにより、建築材料や輸送手段、さらには日用品まで、幅広い用途で活用されています。

 鉄は、加工しやすい可塑性も持ち合わせています。高温で加熱すると形状を容易に変えることができるため、様々な製品の製造に適しています。さらに、鉄は磁性を持つため、電気モーターや発電機の重要な部品としても不可欠です。

 また、鉄は地球上に豊富に存在し、採掘や精錬が比較的容易なため、コストパフォーマンスに優れた材料です。これにより、広範囲な用途で利用されるだけでなく、経済的にも大きな利点をもたらしています。

 しかし、鉄には欠点も存在します。特に錆びやすいという問題があります。鉄が空気や水と反応すると錆が発生し、これが材料の強度を低下させる原因となります。そのため、鉄を使用する際には防錆処理が重要となり、これが追加のコストや手間を要する場合があります。

 環境保護の観点からも、鉄は重要な材料です。鉄製品はリサイクルが可能であり、古い鉄を溶かして新しい製品に生まれ変わらせることができます。これにより、資源の有効活用が促進され、環境負荷の削減に貢献しています。

 鉄はその優れた物理的特性、経済性、環境への配慮という三つの面から、現代社会においてなくてはならない材料としての地位を確立しています。鉄は今後も私たちの生活や産業に欠かせない存在であり続けるでしょう。