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9月9日 クラウドメディアの日

 9月9日はクラウドメディアの日。不特定多数の人々(CROWD)を媒体(MEDIA)と見立て、情報発信できる社会の実現するために、株式会社Crowd Mediaが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、自社のクラウドメディアサービスの第一弾「Spee9.com(スピークドットコム)」のサービス開始日(2015年9月9日)から、9月9日とした。

 ちなみにスピークドットコムのサイトはすでに存在しない。

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 不特定多数の人々を媒体と見立てて情報発信が行える社会は、現代のデジタル化と情報技術の進展によって具現化しています。このような社会では、一人一人が情報の発信源となり得るため、従来のメディアが持っていた情報の独占的な流通構造が大きく変わります。この変化は、民主主義の深化を促進すると同時に、新たな課題を生み出しています。

 このシステムの最大の特徴は、「誰もが発信者になれる」点にあります。SNSやブログ、さらには動画プラットフォームを通じて、個人が自由に情報を世界に向けて発信できます。これにより、多様な意見や文化が表現され、社会全体の多面性が浮かび上がります。また、従来の報道機関では取り上げられにくいマイナーなトピックや地域情報が、大きな注目を集めることもあります。

 しかし、情報の正確性や信頼性の担保は、このような開かれた発信形態の大きな課題です。誰もが情報提供者となるため、未確認の情報や偏見を含む内容が拡散されるリスクがあります。これにより、誤情報や偽情報の問題が社会問題として顕在化しています。対策として、メディアリテラシーの向上や、情報の真偽を見極めるための教育が重要視されています。

 また、情報の爆発的な増加は、個々の情報処理能力を超えることがあります。この情報過多の状況は「情報疲労」とも呼ばれ、選択的な注意が必要とされています。個人が情報を選別し、何を信じるかを自分で判断する力が求められる時代です。そのためには、情報の質を見極める知識と、多様な情報源にアクセスすることが大切になります。

 このような社会では、新しい形の公平性と透明性が模索されています。不特定多数による情報発信は、表現の自由を保障する一方で、その自由が如何に社会的責任とバランスを取るかが問われることになります。未来へ向けて、これらの課題にどのように対応していくかが、私たちの知的な挑戦となるでしょう。肯定的に捉えれば、これは知識の民主化と情報共有の促進を可能にする貴重な機会です。それにより、より開かれ、公正な社会を構築する助けとなることを心から願っています。

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