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9月9日 骨盤臓器脱 克服の日

 9月9日は骨盤臓器脱 克服の日。骨盤臓器脱への認識を高め、諦めずに治療し、克服してもらおうと、女性の尿失禁、骨盤臓器脱の元患者で結成するひまわり会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、骨盤臓器脱の英語表記が"Pelvic Organ Prolapse"で、その頭文字からPOPと略され、POPと909の形が似ていることから、9月9日とした。

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 骨盤臓器脱(Pelvic Organ Prolapse, POP)は、骨盤内の臓器がその正常な位置からずれ、主に膣を通じて体外へ脱出する現象です。この状態は、膀胱、子宮、直腸などの臓器が関与し、膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤などという形で現れます。

 骨盤底筋群の弛緩が主な原因であり、これは加齢、出産の影響、更年期のホルモン変化、重い物を持つ習慣、肥満、慢性的な咳や便秘などが慢性的に圧力を加えることにより発生します。特に、複数回の出産を経験した女性に多く見られる症状です。

 骨盤臓器脱の自覚症状には、膣からの突出感や体外への臓器の脱出、尿漏れ(腹圧性尿失禁)、排尿時の違和感、排便困難、性交痛などがあります。症状の重さは、脱出している臓器の種類と脱出の程度によって異なります。

 診断は臨床検査により行われ、治療方法としてはライフスタイルの改善、骨盤底筋のエクササイズ、医療用サポートデバイスの使用、または症状が重い場合には外科手術が考慮されます。手術には、患部を修復するものや、必要に応じて臓器の摘出を伴うものがありますが、手術後も再発のリスクは完全には解消されません。

 予防策としては、適正体重の維持、定期的な骨盤底筋トレーニング、咳や便秘の管理が挙げられます。これらは、骨盤底筋を強化し、骨盤臓器のサポートを改善するために重要です。

 骨盤臓器脱は女性のQOL(生活の質)を著しく低下させる可能性があるため、初期症状を感じた際は早めの医療相談をお勧めします。適切な診断と治療で、症状の管理と生活の質の向上が期待できます。

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