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~今日は何の日?~

1月10日 イヤホンガイドの日

 1月10日はイヤホンガイドの日。地域の魅力を伝えながら人と人をつなぐツアーガイド業が元気になるとともに、その支援ツールである「イヤホンガイド®」の存在を広く知ってもらおうと、ガイドレシーバー「イヤホンガイド®」を扱っている株式会社ケンネットが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(1)ヤホンガイ(10)」の語呂合わせから、1月10日とした。

 1997年に誕生して以来、ツアーガイドや美術館・博物館の案内など、様々な伝える仕事に関わる場面で利用されている。

イヤホンガイドの魅力と役割

 イヤホンガイドは、1975年に久門郁夫によって開発され、翌年に朝日解説事業株式会社(現・株式会社イヤホンガイド)が設立されました。このサービスは、様々な舞台芸術や観光地で観客や訪問者が演目の内容や背景を理解するのを助ける目的で用意されています。

 イヤホンガイドの一番の特徴は、観客がリアルタイムで解説を聞くことができる点です。これにより、観客は舞台の演出、物語の進行、キャラクターの背景など、視覚情報だけでは理解できない部分を深く理解することが可能となります。特に歌舞伎や文楽、能楽といった日本の伝統芸能では、その独特な演出や約束事を知らないと内容を十分に理解することが難しいため、イヤホンガイドの役割は非常に重要です。

 また、イヤホンガイドは、英語や他の外国語、さらには子ども向けのバージョンも提供しています。これにより、外国人観光客や子どもたちも文化的なハードルを越えて舞台芸術を楽しむことが可能となります。さらに最近では、AR技術を用いたイヤホンガイドも登場しており、音声解説とともに解説動画が視野に浮かび上がることで、よりリッチな体験を提供しています。

 イヤホンガイドの利用は有料で、劇場内で料金と保証金を支払うことでイヤホンと無線の受信端末を借りることができます。終演後にこれらを返却すれば保証金は返されます。イヤホンガイドを通して、「あらすじ・配役・衣裳・道具・独特な約束事など」を聞くことができます。また、歌舞伎興行では通常各演目は人気場面のみの上演となる(いわゆる見取り方式)が、イヤホンガイドは幕間に上演場面の前後のあらすじの解説も行ったり演目の背景知識を説明したりします。これにより、観客は舞台芸術をより深く、そしてより豊かに体験することができます。