カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

5月5日 植物エキスの日

 5月5日は植物エキスの日。植物エキスの優れた有用性を知ってもらい、広く活用してもらうために、岐阜県本巣市の一丸ファルコス株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、『日本書紀』によると推古19年(611年)の陰暦5月5日に「薬狩り」という薬草を採取する行事が行われ、その薬草の成分を抽出したエキスを治療に役立てていたと考えられることから、5月5日とした。

◆◆◆

 植物エキスは、植物の葉、茎、根、花、果実などから、水やアルコール、エーテルなどの溶媒を用いて有効成分を抽出したものです。この抽出物は、植物が持つさまざまな生理活性物質を含んでおり、医薬品、化粧品、食品添加物、健康食品など幅広い分野で利用されています。

 植物エキスの抽出方法には、煮出し、浸漬、蒸留、超臨界CO2抽出など多様な技術があり、抽出される成分の性質や用途によって適切な方法が選ばれます。たとえば、繊細な香り成分は蒸留によって抽出され、水溶性の成分は水を用いた煮出しや浸漬によって抽出されます。また、超臨界CO2抽出は、溶剤を使用せずに純度の高いエキスを得ることができるため、近年注目されています。

 植物エキスには、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用、美白作用など、様々な健康や美容に対する効能が報告されています。例えば、緑茶エキスに含まれるカテキンは抗酸化作用が高く、皮膚の老化防止や生活習慣病の予防に役立つとされています。また、カレンデュラエキスは肌の鎮静や修復を助ける作用があり、敏感肌用の化粧品に利用されることが多いです。

 しかし、植物エキスの使用にあたっては、アレルギー反応や副作用の可能性も考慮する必要があります。また、抽出方法や部位、産地によって成分の含有量や質が異なるため、品質管理が非常に重要です。消費者は信頼できる製品を選ぶことが大切であり、製品を選ぶ際には成分表示や製造方法、品質保証の有無などを確認することが推奨されます。

 自然の恵みを活かした植物エキスは、私たちの生活に豊かな恩恵をもたらしてくれますが、その使用には適切な知識と理解が必要です。これらを踏まえた上で、植物エキスの力を最大限に引き出すことができれば、より健康で豊かな生活を送ることができるでしょう。

記念日とかいろいろ