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3月29日の誕生花 ヤマブキ

3月29日の誕生花 ヤマブキ
ウィキペディアより

 ヤマブキ(学名:Kerria japonica)は、日本と中国原産のバラ科ヤマブキ属の落葉低木で、山間の湿った斜面に自生します。公園や庭でも普通に見られ、美しい山吹色の花が咲きます。特に晩春には、一重で花径3~5cmの鮮黄色い五弁花を咲かせます。その色は、昔から「山吹色」と呼ばれる特有の黄金色であり、その美しさは万葉集にも詠まれるほどでした。また、八重ヤマブキという品種もあり、これは雄しべが花弁に変化し、雌しべも退化したもので、実がならない特性があります。一方、一重のヤマブキは数年おきに花後に結実し、細長い果実を成らせます。

花言葉

 ヤマブキの花言葉は、「気品」です。これは、谷底に落とした金貨が、沢沿いに咲く山吹の花に変化したという伝説に基づいています。その美しい鮮黄色は、小判や金貨を思わせ、そこから「気品」の花言葉が生まれました。また、その伝説は、花そのものの美しさだけでなく、落とした金貨を無心に花へと変えたという自然への敬意や、無私無欲な姿勢を表すものでもあり、それが「気品」に結びついています。

メッセージ

 ヤマブキを贈るときのメッセージは、「あなたの気品に引かれています」です。その美しい黄色は金貨を連想させ、贈られた人の気品や高貴さを称えるメッセージとなります。

名称

 ヤマブキの名称は、「山振(やまぶり)」という言葉が転訛したものとされます。その由来は、細くしなやかな枝が風に振られて揺れ動く姿から来ています。その姿は風情があり、自然界の優雅さや美しさを象徴しています。

その他

 ヤマブキは、その美しさだけでなく、自然界における生物の生態系にも貢献しています。例えば、花粉を運ぶ昆虫や、果実を食べて種子を広げる鳥など、様々な生物と相互作用を持っています。

文化

 ヤマブキは古代から観賞用として利用され、またその美しさから詩歌にも多く詠まれてきました。特に有名なのは、鎌倉時代の武将・太田道灌が農家の娘からヤマブキの枝を蓑の代わりに差し出されたエピソードです。これは、ヤマブキの美しさとともに、その時代の文化や知識を伝える貴重なエピソードとなっています。