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10月1日 食物せんいの日

 10月1日は食物せんいの日。現代人に不足しがちな食物繊維の摂取向上のきっかけの日とするために、食物せんいプロジェクトが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、10月1日を「1001」と見立て、「せんい(ち)」と読む語呂合わせから、10月1日とした。

 「食物せんいプロジェクト」は、アサヒ飲料、アサヒフード アンド ヘルスケア、敷島製パン、日本製粉、ロッテ、ロート製薬が共同で食物繊維入りの商品展開などを行う。

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 食物繊維は、私たちの食事に含まれる、人間の消化酵素では分解されない物質です。これには、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の二種類があり、それぞれ異なる機能と体内での働きを持っています。

 水溶性食物繊維は、水に溶けるとゲル状になり、これが腸内で栄養素の吸収を遅らせることで、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。また、コレステロールやナトリウムの吸収を抑制し、これらを体外に排出することで、心血管疾患や高血圧のリスクを低減します。水溶性食物繊維は、果物、野菜、海藻類などに豊富に含まれています。

 不溶性食物繊維は、水を吸収して便の量を増やし、便通を促進します。これにより、便秘の予防や解消、有害物質の体外排出を助け、大腸がんのリスクを減少させる効果が期待されます。不溶性食物繊維は、全粒穀物、野菜の茎や皮、豆類などに多く含まれています。

 食物繊維は、腸内環境の改善にも寄与します。大腸での発酵過程で短鎖脂肪酸が生成され、これが大腸の健康を支えると同時に、善玉菌のエサとなり、腸内フローラのバランスを良好に保つのに役立ちます。

 日本人の食生活では食物繊維が不足しがちですが、適量を意識して摂取することで、便秘解消、生活習慣病の予防、腸内環境の改善など、多岐にわたる健康効果を期待できます。ただし、過剰に摂取するとミネラルなどの栄養素の吸収を妨げる場合があるため、バランスの良い食事を心掛けることが重要です。

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