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2月12日 レトルトカレーの日

カレーライス

 2月12日はレトルトカレーの日。1968年2月12日に大塚食品からボンカレーが発売されたことを記念して、大塚食品株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

レトルトカレーの豆知識

 気密性のある容器に詰めた食品を加圧加熱殺菌する技術のことを「レトルト技術」と言う。レトルトカレーとは、この技術により作られたカレーのことで、一般的にはアルミ箔を利用したパウチが使用されている。「レトルト(retort)」とは「加圧加熱殺菌釜」のことで、「パウチ(pouch)」は「袋」という意味。

 レトルトパウチ食品は、元々はアメリカ軍が軍用携帯食として開発したのがその始まり。その後、NASAのアポロ計画において、宇宙食として採用されたことにより注目されたが、すでに冷蔵庫が普及していたこともあり、当時レトルトパウチ食品は全く人気が出なかった。

 日本では1968年に世界初のレトルトカレーである「ボンカレー」が大塚商品から発売された。しかし発売当時はあまり人気が出なかったが、1970年代に入ると次第に浸透していった。

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 レトルトカレーは現代の食文化において、その便利さと多様な味わいで多くの人々から支持されています。このレトルト技術の原点は、アメリカ陸軍の補給部隊研究開発局による軍用携帯食の開発に始まります。その後、NASAのアポロ計画で宇宙食として利用されるなど、その革新的な技術は多くの食品メーカーの目を引きました。

 日本におけるレトルトカレーの歴史は、1968年、大塚食品が「ボンカレー」を市場に投入することから始まります。関連会社である大塚製薬の点滴液の殺菌技術を活用し、世界初の市販用レトルト食品として誕生しました。初の試みでありながらも、その後の食品産業に大きな影響を与えることとなりました。特に、アルミ箔を使用した新しいパウチ技術により、賞味期限の大幅な延長が実現されました。

 1970年代に入ると、ハウス食品の「ククレカレー」やエスビー食品の「カレーの王子さま」、江崎グリコの「LEE」など、多くの企業が独自のレトルトカレーを市場に送り出し、競争が激化しました。特に子供向けのカレーや、テレビアニメやゲームとのコラボレーション商品も登場し、市場はさらに拡大していきました。

 2003年には、新たな技術革新として「電子レンジで温められるレトルトカレー」が大塚食品から発売されました。この技術は、電子レンジの普及に合わせて開発され、一般家庭での調理がさらに簡単になりました。今では、多くのレトルトカレーがこの技術を採用しており、消費者のライフスタイルに合わせた商品が増えています。

 私自身も、このレトルトカレーの便利さや美味しさには数多くの思い出があります。忙しい日の夕食や、一人暮らしの学生時代の救世主として、多くのブランドや種類のカレーを楽しんできました。その中でも、ボンカレーやククレカレーのようなロングセラー商品は、私たちの食生活に欠かせない存在となっています。レトルトカレーの背後には、多くの技術的な挑戦や情熱があり、それが現代の私たちの食卓を支えているのだと感じます。

カレーの豆知識

 元々カレーという名前は、数種類の香辛料を使って肉や魚を煮たインド料理の総称としてヨーロッパ人が付けた名前である。よって、その意味がそのまま使われているインドの人にとって、「カレー」という単語は香辛料を使った煮込み料理全般を言葉であり、日本人の想像するカレーとは全くの別物である。

 ちなみに、カレーはインド→イギリス→日本と伝わってきた料理で、日本には江戸時代後期に入ってきた。