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~今日は何の日?~

8月18日 糸ようじの日

 8月18日は糸ようじの日。小林製薬の歯間清掃具「糸ようじ」が2017年に誕生から30周年を迎えたことを記念して、小林製薬株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、8と18で「歯(8)と歯(8)の間に糸(1)」が通っているように見えることから、8月18日とした。

 より多くの人に歯間清掃を習慣化してもらうことで、健康的な口腔環境を維持して欲しいとの願いが込められている。

糸ようじの豆知識

糸ようじの日

 欧米では一般的だったデンタルフロス。その多くは、糸の両端を両手で持って歯の間を通すもので、慣れないと使いづらい。そこで小林製薬は、F字形のプラスチック製ホルダーに糸を弓のように張り、片手でも使えるように工夫。日本人が慣れ親しんだ「つまようじ」と一体化させ、「糸ようじ」と名付けて売り出した。

 新幹線の車内で外国人女性が人目を避けるようにしてデンタルフロスを使っているのを小林製薬の社員が見かけたことが開発のキッカケとなったという。

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 糸ようじは、日本独自の文化と海外のデンタルケアの技術を融合させた革新的な商品として、1980年代に小林製薬から発売されました。これは、日本人が長く親しんできた爪楊枝の機能性と、歯間清掃効果が高いとされるデンタルフロスを一体化させたものです。その使いやすさと効果の高さから、糸ようじは発売後すぐに大きな人気を博し、現在でも多くの人に愛用されています。

 当初、糸ようじは歯ブラシによるブラッシングの補助として使用されることが多かったですが、1989年の「8020運動」の開始とともに、歯間清掃具としての重要性が徐々に認識されるようになりました。その結果、糸ようじをはじめとする歯間清掃具は、歯周病の予防や口腔内の健康維持に欠かせないアイテムとして位置づけられるようになり、市場は拡大し続けています。

 また、糸ようじはその後も進化を続け、複数の細い糸を組み合わせることで歯垢を効果的にからめ取ることができる「6本糸」などの新しい形状が開発されました。これにより、歯間部の清掃能力はさらに向上し、より広範なニーズに応えることが可能になりました。

 糸ようじの姉妹品として開発された「やわらか歯間ブラシ」は、初め「糸ようじ」シリーズの一部として発売されましたが、その後「Dental Dr.」シリーズへと名称を変更し、さらに独立ブランドへと成長しました。このような歯間清掃具の多様化は、消費者の口腔ケアに対する意識の高まりとともに、日本のデンタルケア市場の発展を象徴する出来事の一つです。

 糸ようじは、日本の「もったいない」という精神と歯間清掃の重要性を融合させた、まさに時代を象徴する商品と言えるでしょう。その便利さと効果の高さから、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

記念日とかいろいろ