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11月11日 十一の奈良漬の日

十一の奈良漬の日

 11月11日は十一の奈良漬の日。黒田食品は2013年に創業100周年を迎え、さらなる知名度の向上と奈良漬や漬物の美味しさを知ってもらおうと、黒田食品株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「十一の奈良漬」の「十一」から、11が重なる11月11日とした。

 消費者の嗜好の変化などによる減収に加え、中国産甘酢らっきょうの残留農薬数値が基準値を超える事件が発生し、その影響を受けて黒田食品は2019年に倒産した。

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 奈良漬けは、奈良時代から続く日本の伝統的な漬物で、主にシロウリや胡瓜、西瓜、生姜などの野菜や果物を塩漬け後に酒粕に漬け込むことで作られます。この製法により、食材は独特の甘みと香りを帯び、べっこう色の美しい外観になるのが特徴です。

 奈良漬けの起源は古く、平城京出土の木簡に記された「加須津毛」がその始まりとされ、その製法は奈良の医者である糸屋宗仙によって安土桃山時代から江戸時代にかけて商品化されました。彼はシロウリを酒かすに漬けて製造・販売し、これが奈良漬けの商業的な始まりとなりました。

 製造過程では、まず野菜を塩漬けにし、それを押し固めた酒かすに漬けます。何度か酒かすを新しいものに交換しながら、数ヶ月から数年にわたって熟成させることで、味わいが深まります。この熟成過程で、野菜から水分が抜け、酒粕のうま味とアルコールが染み込んでいきます。

 奈良漬けはその独特の風味から、お茶請けやお酒の肴として重宝されています。また、奈良漬けは保存食としても優れ、長期保存が可能です。その製法と味わいの深さから、日本国内外で愛され続けている伝統食品の一つです。

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11月11日の記念日