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4月25日 失語症の日

 4月25日は失語症の日。記念日を通じて大勢の人にこの障害について知ってもらい、支援を広げることで失語症の人の社会参加を進めるために、失語症の人の福祉や医療に関する活動、病気についての啓発などを行っているNPO法人日本失語症協議会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、失語(425)」の語呂合わせから、4月25日とした。

失語症とは

 脳出血、脳梗塞などの脳血管障害や交通事故などによって脳が損傷し、「聞く」「話す」「読む」「書く」などの機能が損なわれてしまう病気。日本には約50万人いるとされる。

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 失語症は、脳の損傷によって引き起こされる言語障害の一種です。この障害は、脳の中の言語中枢とされる部分が損傷を受けることにより出現し、その結果、言葉を話したり理解したりする能力に影響が出ます。失語症には様々な形があり、言葉を発すること、理解すること、読むこと、書くことのいずれか、またはそれらすべてに障害が生じることがあります。

 失語症の原因として最も一般的なのは、脳卒中です。脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳組織への酸素供給が妨げられ、言語機能を担う脳領域が損傷を受けると、失語症が発生します。また、交通事故による頭部外傷や、脳腫瘍、感染症などでも失語症は引き起こされることがあります。

 失語症になると、言葉を話すことが困難になったり、話せても言いたいことが正確に伝わらなかったりします。また、他人の言葉を理解することも難しくなり、コミュニケーションが大きな壁となります。日常生活での物の名前が言えなくなる、言い間違える、文を構成することができない、読み書きが困難になるなど、失語症の症状は多岐にわたります。

 失語症のある方への接し方には、忍耐と理解が必要です。彼らは子どもの能力に戻ってしまったわけではなく、大人としての自覚や判断力を持っています。コミュニケーションを取る際には、ゆっくりと明確に話し、必要であれば文字や身振りを用いることが推奨されます。また、話すことに苦労している場合は、実物や写真、絵カードを使用して確認を助けることが有効です。

 失語症の治療としては、言語療法が中心となります。言語療法士による専門的なリハビリテーションを通じて、患者さんは失われた言語能力の回復を目指します。治療は個々の症状やニーズに応じてカスタマイズされ、継続的なサポートと根気強い取り組みが求められます。

 失語症は、患者さん自身だけでなく、家族や周囲の人々にとっても大きな影響を与える病気です。患者さんを支え、理解し、適切な対応を心がけることが、彼らのQOL(生 活の質)の向上につながります。

記念日とかいろいろ

病気の記念日