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~今日は何の日?~

10月26日 原子力の日

 10月26日は原子力の日。1956年10月26日に日本が国際原子力機関(IAEA)への参加を決めたことと、1963年10月26日に日本で最初の原子力による発電に成功した事を記念して、閣議決定で制定された。

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 原子力発電は、ウランやプルトニウムなどの核物質を核分裂させ、その際に発生する熱エネルギーを利用して電力を生産する方法です。原子炉内での連鎖反応によって発生した熱を使い、蒸気を発生させてタービンを回し、最終的に電気を生成します。この発電方法の最大の特徴は、燃料の消費率が非常に低く、少量の燃料から大量の電力を生み出すことができるため、長期間にわたって安定した電力供給が可能であるとされています。

 また、原子力発電の大きな利点の一つに、発電過程で二酸化炭素(CO₂)を排出しないことがあります。これにより、地球温暖化対策の一環として注目されています。燃料費の割合が低いため、電気料金の安定性にも寄与しており、経済的なメリットも大きいです。

 ただし、原子力発電にはリスクも存在します。重大な事故が発生した場合、放射性物質が環境に放出されることがあり、これが長期にわたる環境汚染や健康被害を引き起こす可能性があります。また、使用済み燃料の取り扱いと最終処分についても、解決すべき大きな課題です。使用済み燃料は高い放射能を持ち続けるため、安全な処理および保管が求められます。

 これらの点を考慮し、原子力発電はその利便性とリスクを天秤にかけながら、今後のエネルギー政策の中でどのように位置づけられるかが、各国で議論されています。

記念日とかいろいろ

省庁などが作った記念日